日本精工(NSK)は、揺動環境下で使用される自動車向け深溝玉軸受において、耐摩耗性を向上した「揺動環境下での耐フレッチンググリース」を開発した。
■ 本製品の特長
1.耐摩耗性の向上: 増ちょう剤*がフレッチング摩耗を抑制
グリース内の増ちょう剤は金属と付着し易いものを選定し、また基油の粘度を下げることで増ちょう剤と基油を分離しやすくした。 これにより、増ちょう剤が軌道面に層を形成し、フレッチング摩耗を抑制させる。
* 潤滑を担う基油を保持する役割を果たす
2.耐熱性の維持:耐熱性向上添加剤*を配合
耐摩耗性向上のための低粘度基油の採用は、高温時の耐熱性低下という懸念をもたらす。そのため、高温時に耐熱性向上効果を持つ添加剤を配合することにより、従来品と同等レベルの耐熱性を維持した。
* 基油の役割を補助するために配合される(代表的な添加剤:酸化防止剤など)