3月26日にスマートフォン向けゲームアプリ『ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-(オルタナティブラップバトル)』(以下、『ヒプマイARB』)が配信されました。本ゲームアプリの原作となっているのは『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』(以下、『ヒプマイ』)というCD作品。J-POPから演歌まで多くのヒット作を生みだしているキングレコードが手掛ける、男性声優18人が登場キャラクターに扮してラップを歌う“音楽原作キャラクターラッププロジェクト”です。始動当初から多くのファンの興味を惹き、今ではYouTubeでチャンネル登録者数79.6万人(4月23日時点)と多くのファンを魅了。新しいジャンルを確立した今、現在進行形で成長を続け新たなファンを次々と獲得しています。そしてこのたび、満を持して登場したのが『ヒプマイARB』になります。「ひぷのしすまいく?」と何の知識も持っていない方、彼らのラップバトルにどっぷりとハマっている方、LIVEに積極的に参加されている方すべてに本作の魅力をお届けします。
文 / みかそ
キャラクターと交流できる!? ゲームアプリのオリジナリティに注目!
本作について紹介するまえに、原作CDである『ヒプマイ』のストーリーがわかっているとより一層楽しめますので、公式サイトのテキストを用いて簡単に紹介します。
ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 前文
H歴 武力による戦争は根絶された…
争いは武力ではなく人の精神に干渉する特殊なマイクにとって代わった。
その名も【ヒプノシスマイク】
このマイクを通したリリックは人の交感神経・副交感神経等に作用し、
様々な状態にすることが可能になる。
人々はラップを使い、優劣を決する。
男性は中王区外のイケブクロ・ディビジョン、ヨコハマ・ディビジョン、
シブヤ・ディビジョン、シンジュク・ディビジョン等の区画で生活をすることになる。
各ディビジョン代表のMCグループがバトルをし、
勝った地区は決められた分の他の領土を獲得することができる。
兵器ではなく言葉が力を持つことになった世界で今、
男たちの威信をかけた領土テリトリーバトルが始まる。
『ヒプマイARB』では『ヒプマイ』の世界設定とは異なる、ゲームオリジナルストーリーになっています。

▲ゲームオリジナルキャラクターの呂駒呂にこき使われる筆者……会話はときおり選択肢を選ぶことで進むことも
主人公は、プロローグ中に本作で登場する4つのディビジョンのメンバーと出会うことになります。三兄弟で編成されたイケブクロ・ディビジョン”Buster Bros!!!”、ヤクザ・現役の警官・元海軍の一等軍曹で編成されたヨコハマ・ディビジョン”MAD TRIGGER CREW”、ファッションデザイナー・作家・ギャンブラーで編成されたシブヤ・ディビジョン”Fling Posse”、天才医師・ホスト・サラリーマンで編成されたシンジュク・ディビジョン”麻天狼”。物語はこの4チームによる準決勝戦が始まる少しまえから動き出します。

▲中央に立つのが筆者最推しの麻天狼リーダー、天才医師である神宮寺寂雷(じんぐうじ じゃくらい)。同メンバーの観音坂独歩(かんのんざか どっぽ/画面右)と伊弉冉一二三(いざなみ ひふみ/画面左)を見つめる神宮寺先生の優しい瞳は一見の価値あり
本作のSTORYでは主人公が各ディビジョンと出会い、試合開始までの時間を一緒に過ごすことでそれぞれのチームの人となりや特徴を知ることができます。登場人物全員の名前がかなり特徴的なのも魅力のひとつだと筆者は考えています、それぞれ1章8話まで読むことができ、とても丁寧にメインシナリオが進むため、これを機に今まで曖昧だった方はぜひ覚えてほしいですね。推しチームが見つかると楽しさは2倍3倍と増えること間違いなし! 適宜イベントも開催されており、リズムゲームに使用するカードを手に入れることのできる”G COLLECT(以下、Gコレクト)”では特定のキャラクターがピックアップされることも。推しメンバーがいる方はタイミングを逃さないように注意。筆者は麻天狼ピックアップの際に神宮寺先生をゲットしました。逃しません、勝つまでは! ということで何度か10連回しました。推しは必ず手に入れたい。皆様にはわかっていただけると思います。

▲Gコレクトでは、課金やイベント報酬等で手に入れたチケットで引ける”ジェムGコレクト”、リズムゲームプレイ後に獲得できるDJ POINTで引ける”DJpt Gコレクト”がある
頭から離れなくなる、これが”ヒプマイ”の威力!?
本作では”KILLER SCRATCH!!”でリズムゲームを遊べます。難易度はEASY、NORMAL、HARD、EXPERTの4段階に分かれていて、各難易度でディビジョンの人気曲をプレイすることができます。例えば、”ヒプノシスマイク-Divishion Rap Battle-”という曲では各ディビジョンのパートに分かれてプレイするApart~Dpartを選択することができます。普段リズムゲームに触れない方も、チュートリアルで操作方法の説明がありますのでご安心を。操作内容は覚えやすいのですが、難易度が上がるとノーツによっては盤面が左右に動いたりするため、曲のテンポを覚えておかないとついていくのが難しくなります。リズムゲーム初心者の方はEASYから徐々に慣れていくのがいいと思います。

▲盤面の上にノーツが落ちてくるので本当にスクラッチしているように感じ、かなり新鮮

▲ディビジョンによって曲調も画面の雰囲気もかなり異なる
先ほどKILLER SCRATCH!!について説明をしましたが、本作の進めかたとしてはSTORYを先に体験することを強くおすすめします。先ほども伝えたとおり各チームのことを知ることができ、なおかつ世界設定がわかるからというのも理由のひとつですが、実は3話以降はKILLER SCRATCH!!のそれぞれの条件を満たしたうえでのクリアが解放条件になっているのです。STORYを進めれば必然的にプレイすることになるので、せっかくならストーリーを楽しみつつ効率よく進めちゃいましょう。

▲解放条件は話数が進むにつれて少しずつ難しいものになるので、慣れるには最適
さて、KILLER SCRATCH!!をプレイするうえで欠かせないのが”デッキ編成”です。MY MEN→編成から編集することができますが、カードのレア度やレベルによって総合力が異なってきます。まずはお気に入りのメンバーを集めた編成にしてみてもいいし、おすすめ編成機能を活用するのもいいと思います。総合力はKILLER SCRATCH!!開始まえに表示されるデッキ確認画面で予想スコアを見る際に重要になってきます。このスコアがD~SSのどのポイントまで満たしているかで最終的に達成できるだろうスコアの目安にすることができます。予想スコアがSSまで届かず不足している場合はデッキ編成を見直すか、他プレイヤーのサポートを受けられる”サポート選択”を変えるか、各キャラクターのレベルを上げるなど試してみましょう。また、レア度の高いSSRとSRのカードはリーダースキルを持っているため、活用して高スコアを狙うようデッキ編成を行うのがおすすめです。とはいえ効率重視、好きなデッキで好きなキャラクターを集める、各ディビジョンの曲は各メンバーでプレイするなど気持ちはさまざまだと思いますので、最後は自分のプレイ方法で進めていくのが一番ですが……。ちなみに、クリアすることでGコレクトにチャレンジできるジェムがもらえます。
また、さまざまなアイテムを獲得できる”MISSION”ではデイリー項目以外にウィークリー、通常、イベントといったバリエーションもあります。単純なカード強化でクリアできるものから楽曲を5回プレイするといったもの、イベントとなるとデッキに寂雷を編成し”Shinjuku Style~笑わすな~”で300コンボ以上を10回取る等のかなり絞られた限定MISSIONもあるので、さまざまなプレイヤーが楽しめるようになっています。

▲デッキ確認画面では予想スコアを確認するほか、再編成や登録したデッキの入れ替えも可能。プレイまえには改めてデッキの確認を
さてKILLER SCRATCH!!をプレイした方は、その情報量の多さに驚くのではないでしょうか。レコード状の盤面を流れてくるノーツ、ライブではお馴染みの迫力あるリリック演出、Gコレクトで獲得した格好いいキャラクターたちのカットイン……。慣れてくると次第にそれが最高に思えてきて、映画の好きなシーンを何度も見てしまうのと同じように、一部のリリックと画面の表現が最高に堪らない中毒性をもたらす事態が起きてきます。ラップミュージックを聞きなれていない筆者ですらリリックのなかのライム(一定の場所に同じ韻の言葉で揃えること)に惹かれて、思わずリリックを調べてしまうほどのめりこんでしまいました。ラップ中にはキャラクターそれぞれの特徴がしっかりと捉えられていて、嘲笑いながら、叫びながら、淡々と静かに……と複雑な曲調に乗せられているリリックは強く訴えかけるものがあり、良く作り込まれていることがわかります。

▲筆者が堪らないと感じてしまうKILLER SCRATCH!!のプレイ画面。リリックが大きく表現されていて、視覚的インパクトも大きい。 ”ヒプノシスマイク-Divishion Rap Battle-”という曲の冒頭部分、AからDパートすべてに共通している部分だが、その後は各ディビジョンによって演出が全く異なり中毒性がある

▲各キャラクターが表示されるのは、それぞれのカードが持つ”オートスキル”が発動しているサイン。どんなスキルが発動しているかは盤面のふちに流れてくるテキストで確認できる

▲オートスキル発動のタイミングが重なり、編成しているキャラクター全員が表示。さらにリリック演出も出現していると画面はかなり賑やかだ
現在、『ヒプマイARB』ではイケブクロ・ヨコハマ・シブヤ・シンジュクの4つのディビジョンが登場しますが、原作CDではオオサカ・ディビジョン、ナゴヤ・ディビジョンも登場。ファンの方に限らず気になった方はぜひ一歩踏み出していただき、彼らのラップに魅せられてみませんか? そして、彼らと一緒にオルタナティブラップバトルを盛り上げていきましょう。以下のツイートの告知でわかりますが、新規のイベントが目白押しです。楽しむチャンスですよ。
©IDEA FACTORY / ヒプノシスマイク -Alternative Rap Battle-製作委員会