2020年下半期の販売台数トップをトヨタの主力コンパクト、ヤリスと、そのSUVモデルであるヤリスクロスにリコールが発表されました。最近ではRAV4にも雨漏りの不具合もSNSを中心に話題となっています。
トヨタ RAV4に雨漏りの不具合続出!リコール検討か?検証動画も紹介
ヤリス/ヤリスクロスのハイブリッドシステムにリコールが発表
2020年12月16日、トヨタはヤリスとヤリスクロスのハイブリッドシステムに不具合があったとして、国土交通省にリコールを届け出たことを発表しました。
リコールの対象となるのは2019年(令和元年)12月11日~2020年(令和元年)10月17日までの間に生産されたモデルで、対象者にはトヨタ販売店から案内があるとのこと。案内を受けた場合、速やかに点検・修理を受けるよう伝えています。これらの対応は2020年12月16日から随時行われるとのこと。
自身の所有する車が対象車両かどうかは、リコール等情報対象車両検索で確認することができます。
自分の車がリコール対象だった場合、最寄りの取り扱い販売店へ来店日時を予約し、点検・修理を受ける必要があるとのこと。修理代などは無料で、費用などは発生しません。
リコールの詳細情報
©somchai20162516/stock.adobe.com
今回発表されたリコールは「ハイブリッドトランスアクスルのインプットダンパ」と、「後部中央座席の金属製ブラケット」の2箇所。
リコール対象車については全車両、インプットダンパを良品に交換し、シートベルトアンカブラケットに保護材を追加するとのこと。各部位における詳細な不具合は以下にて解説します。
インプットダンパ
ハイブリッドトランスアクスルのインプットダンパに使用されている防錆油の塗布が不適切なため、急加速の際に警告灯が点灯し、最悪の場合、ハイブリッドシステムが停止する恐れがあるとのことです。
インプットダンパの不具合は以前からSNSで問題視されていた
インプットダンパの不具合はリコールの発表以前にも相次いで報告されていました。この不具合が発生している場合、車台番号や製作期間に関係なく点検・修理を受けてください。
納車一週間でヤリスクロスが故障しました。高速道路走行中にハイブリッドシステム故障という警告がマルチインホメーションに表示されて速度がいきなり100から60キロまで下がりました。 かなり怖ったです
ヤリスクロス納車された方お気を付けください#ヤリスクロス
過去にトランスミッションインプットダンパーに不具合が発生した方は、アクセルを踏み込んだ際に異音が発生し、警告音が鳴ったとのこと。その後、ディスプレイに以下の文言が表示されたといいます。
ハイブリッドシステム故障
ステアリングが重くなる場合があります
路肩に寄せて停止してください
その後、材質を変え、対策したというトランスミッションインプットダンパーに交換したとのことです。仮にリコールが発表された場合、この対策済みパーツに交換することになると考えられます。
シートベルトアンカブラケット
後部中央座席において、金属製ブラケットの加工が不適切なため、衝突時の衝撃により鋭利な端部でシートベルトが損傷する場合があるとのこと。
最悪の場合、シートベルトが破断されて適切な効力を発揮しない可能性があるようです。
対象となる車両情報
トヨタ ヤリス
トヨタ ヤリスクロス
冒頭でも説明した通り、リコール対象となるのは以下の期間に生産された車両です。仮に所有する車がこの期間中に生産されていた場合、下の型式や車台番号なども参照してください。
開始2019年(令和元年)12月11日〜終了~2020年(令和2年)10月17日
型式や車台番号、生産台数などは以下の表のとおりです。
ヤリス
型式対象車が含まれる車台番号対象車の台数6AA-MXPH10MXPH10-2000000~
MXPH10-203636626,903台6AA-MXPH15MXPH15-0001001~
MXPH15-00076565,034台
ヤリスクロス
型式対象車が含まれる車台番号対象車の
台数6AA-MXPJ10MXPJ10-2000002~
MXPJ10-2004041112台6AA-MXPJ15MXPJ15-2000255~
MXPJ15-200145426台5BA-MXPB10MXPB10-2000000~
MXPB10-20032723,099台MXPB10-3000000~
MXPB10-3000352329台5BA-MXPB15MXPB15-2000000~
MXPB15-20011601,067台MXPB15-3000000~
MXPB15-300006554台6AA-MXPJ10MXPJ10-2000014~
MXPJ10-20058961,929台MXPJ10-3000000~
MXPJ10-3000771729台6AA-MXPJ15MXPJ15-2000005~
MXPJ15-2002218809台MXPJ15-3000001~
MXPJ15-3000197181台6AA-MXPJ10MXPJ10-2000000~
MXPJ10-20045883,771台6AA-MXPJ15MXPJ15-2000000~
MXPJ15-20016711,329台MXPJ15-30000001台
対象車種かどうかの確認方法
すでに型式や車台番号を把握している場合、トヨタのリコール対応ウェブページより、対象かどうかを確認することができます。
該当するリコール等の内容と実施状況の検索(トヨタ公式HP)
車台番号がわからない場合、以下の方法で確認してください。
型式と年式を確認する方法
車検証(画像は軽自動車のもの)
車の型式と年式を確認するには、車検証を用意する必要があります。
型式の確認は車検証の「型式」という項目がそのまま記載されているので分かりやすいです。
一方で年式は、「初度登録(検査)年月」という項目がそれに該当します。
【あわせて読みたい】車の年式とは?調べ方から税金や車検証との関係についても
車台番号を確認する方法
車台番号(車体番号)とは、自動車や原動機付自転車の車台部分に打刻されている、車両にとって固有の識別番号になります。
車台番号は車内のダッシュボードなどに収納されている車検証から確認することができます。画像の位置に記載されています。
出典:https://www.toyota.co.jp/
車台番号に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
車体番号(車台番号)とは?検索方法から職権打刻の手続きについても
トヨタ ヤリス&ヤリスクロスとは
トヨタ ヤリス&ヤリスクロスについて簡単に解説します。2台ともガソリンモデルとハイブリッドモデルに分かれていますが、今回の不具合が発生しているのはそれぞれのハイブリッドモデルのようです。
トヨタ ヤリス
ヤリスはトヨタの主力コンパクトカーです。日本販売名は「ヴィッツ」でしたが、4代目へのフルモデルチェンジを機に、「ヤリス」へ統一されています。2020年2月の発売から売上を伸ばし、下半期は販売台数第1位を達成する人気車種です(2020年11月17日時点)。
ヤリスの試乗記事はこちらから!
トヨタ ヤリスをサーキットで試乗!ハイブリッドとガソリンを比較
トヨタ ヤリスクロス
ヤリスクロスは、ヤリスのクロスオーバーSUVモデルとして2020年8月末に発売された新型車。プラットフォームはヤリスと共通ですが、外観のデザインは完全オリジナル。グリルやヘッドライトの形状もヤリスとは異なります。
トヨタ 新型ヤリスクロスの維持費やおすすめグレードなどを徹底分析!購入時に失敗しないための情報はこちらから
トヨタ 新型ヤリスクロスを徹底分析!購入時に失敗しないための情報まとめ
ヤリス・ヤリスクロスのリコールに関するよくある質問Aリコールが発表されたのはいつ?
2020年12月16日に発表されました。
リコールの対象車種についてはリコール発表の翌日、12月17日から随時対応を行うとのことです。対象車種かどうかの確認はこちらで行うことができます。
Aリコールが発表された箇所は?
ハイブリッドシステムのインプットダンパと、後部座席中央のブラケットの2箇所に対してリコールが発表されています。
記事内では実際に不具合のあった部位や実際の事例なども解説しています。
A該当していたらどうすればいい?
リコールの対象車種だった場合、トヨタ販売店から案内があるようです。最寄りの取り扱い販売店へ来店日時を予約し、点検・修理を受ける必要があるとのこと。詳細はこちらで解説しています。
※スマートニュース、LINEニュースなどのアプリでは、リンクやYouTubeなどの表示がされませんので、この画面下部にあるオリジナルサイトへのリンクからご覧ください。
※参考リンクはオリジナルサイトでご覧ください
オリジナルサイトで読む