■yama×泣き虫が手掛ける楽曲「Oz.」
▲yama - 『Oz.』【OfficialMusicVideo】
楽曲『春を告げる』で一躍話題となったシンガー『yama』が、2021年11月24日にシングル『Oz. / 世界は美しいはずなんだ / スモーキーヒロイン』をリリース。
収録曲の『Oz.』は、TVアニメ『王様ランキング』のエンディングテーマに起用されています。
Oz. 歌詞 「yama」
そんな、yamaの繊細な歌声から始まる『Oz.』は、アニメの世界をより彩っているのではないでしょうか。
作詞・作曲は、シンガー『Ado』とのコラボレーションでも話題の男性アーティスト『泣き虫』が担当。
アニメ『王様ランキング』のストーリーも踏まえながら、楽曲『Oz.』の歌詞の意味を考察していきましょう。
■歌詞は「王様ランキング」の登場人物の心情?
『王様ランキング』の世界では、各国の王が強さ・国の豊かさなどによってランク付けされています。
主人公の「ボッジ」は王様ランキング7位のボッス王の子供。
しかし、力が弱く耳も不自由なことから、周囲から馬鹿にされていました。
Oz. 歌詞 「yama」
『Oz.』の歌詞は、そんなボッジの心情を表していると解釈できそうです。
生まれつきのハンディキャップを背負い、王になることを夢見ながらも民衆からは軽蔑される日々。
そんな日々を笑ってやり過ごしながらも、「夜」という静かな時間だけは自分の気持ちに正直になれるのかもしれません。
Oz. 歌詞 「yama」
また、「夜」という言葉は、同じく『王様ランキング』の登場人物「カゲ」を表しているとも解釈できるのではないでしょうか。
カゲは「影の一族」の生き残りで、ボッジと出会うまでは1人ぼっちで暮らしてきました。
カゲは最初ボッジを騙して服を奪い取っていたものの、物語が進むに連れてボッジの1番の友人となります。
Oz. 歌詞 「yama」
普段は涙を見せないと強がっていても、信頼している相手の前では素直になれるものでしょう。
「夜」=「カゲ」として歌詞を見ると、ボッジがカゲに対して「1人にはしないで」と言っている一方、ボッジ自身もカゲに「1人にはしない」と語りかけているように見えてくるのではないでしょうか。
歌詞から、ボッジとカゲの強い友情が伝わってくるようです。
■タイトル「Oz.」の意味を考察!
楽曲タイトルの『Oz.』が何を意味しているのかは、曲中で記されていません。
歌詞や『王様ランキング』のストーリーから、タイトル『Oz.』の意味を考察してみましょう。
『Oz.』はヤード・ポンド法の質量の単位「オンス」の略号でもあります。
つまり、『Oz.』は何かの数値を記すための記号。
そう捉えると、国の豊かさや王様自身の強さを「順位」という数字で表す『王様ランキング』の世界そのものを指しているのかもしれません。
しかし、人間の強さはそう簡単に「数字」で表せないものではないでしょうか。
Oz. 歌詞 「yama」
人は誰しも弱い部分を持っているものでしょう。
そんな弱い部分を認めつつ、他人と支えあって生きていける人こそ真の「強い人物」だと言えるのかもしれません。
Oz. 歌詞 「yama」
ラストの「ひとりぼっちにはさせないでよ」は人間の「弱さ」、「ひとりぼっちにはさせないよ」は人間の「強さ」を表していると感じられます。
たった1文字の違いですが、弱さに立ち向かって生きていこうとする強い想いが感じられますね。
ボッジは生まれつき力は弱いものの、人一倍優しい心を持ち合わせています。
そんなボッジこそ、本来王様にふさわしい人物ではないかと感じられるかもしれませんね。
■共感性の高い歌詞に注目!
yama『Oz.』の歌詞の意味を考察しました。
『王様ランキング』の世界観を持ちつつも、自身に当てはめてどこかはっとさせられる部分があるのではないでしょうか。
本当の「強さ」とは何なのかを、改めて考えさせられる歌詞だと感じます。
なお、『Oz.』のMVは『王様ランキング』のエンディングとリンクした内容に仕上がっています。
ボッジとカゲの友情を見届けながら、自身にも当てはめて楽曲を聴いてみてくださいね。