朝日も夕陽も抜群!しまなみ海道の島々や橋が見渡せる伯方島の最高峰!/宝股山(愛媛県今治市伯方町)
宝股山は鋭くそびえ立つ伯方島の最高峰!
宝股山(ほこさん)は、しまなみ海道が通る愛媛県伯方島のほぼ中央部にそびえ立つ標高304mの山で伯方島の最高峰。
伯方島の南方に浮かぶ大島のカレイ山展望台から伯方島を眺めると、鉾を突き立てたように鋭く尖った宝股山の山容が確認できます。
宝股山の登山口へのアクセスは、しまなみ海道の伯方島ICから車で約10分。
山の北西側の中腹に駐車場とトイレを備えた休憩小屋が整備されていて、ここを起点に山頂を目指して登っていきます。
登山口から山頂までゆっくり歩いても約20~30分ぐらいですが、途中に迷いやすいポイントがあるので注意が必要!
入口から山道を少し登るとレンガ敷きの通路に出るのですが、この道をそのまま進んではいけないのです。見落としてしまいがちですが、通路脇に上へ登る別ルートがあるので、そちらを進みます。
※ちなみに、レンガ敷き通路を進んでも中腹を周回するだけで山頂へは行けず、2018年1月現在、道が崩落していて危険な箇所があります。
宝股山の山頂は360度の大パノラマ!
先ほどの分岐点からやや勾配がきつくなりますが、道さえ間違えなければおよそ15分ぐらいで宝股山(ほこさん)の山頂へ到着!
山頂一帯には多数の巨石が鎮座し、どこか神秘的な雰囲気。実は高さ約270cmにおよぶこの石は『石神(いわがみ)』と呼ばれ、石そのものが神様として祀られています。
石神を中心とする山頂付近では弥生時代の土器が多数出土しており、宝股山全体が古代の巨石信仰の御神体山とみなされていました。
石神が鎮座する宝股山の山頂では、360度の大パノラマが広がります!
西側には眼下に登山道の起点となった駐車場と休憩小屋が確認でき、しまなみ海道の伯方島と大三島を結ぶ『大三島橋』や大三島と生口島を結ぶ『多々羅大橋』が見えます。
さらに南側には伯方島と大島を結ぶ『伯方・大島大橋』も望め、その左手に村上水軍の拠点跡として有名な能島や鵜島が浮かびます。
しばらく見ていると、この海峡をたくさんの船舶が行き来していきますが、かつては村上水軍がこの海域の制海権を掌握していました。
しまなみ海道沿いに数多くある展望地の中でも、何も遮るものがなく3つの橋がハッキリと見られる場所は珍しいです。
その他にも、北から東にかけて生口島や岩城島、弓削島などが見渡せ、どの方角を切り取っても絵になりますよ!
宝股山から眺める朝日や夕陽も最高!
宝股山は年間を通して、朝日も夕陽も見られる素晴らしいロケーション。
宝股山の東には伯方島の半島が伸びていて、その先に燧灘(ひうちなだ)が広がります。
燧灘には程よく島々が浮かび、多島美と日の出という瀬戸内的な朝日を拝めるのですが、どちらかというと岩城島や弓削島がある方角から太陽が昇る春~夏が特にオススメの季節。
そして、宝股山から眺める夕陽も最高!
山頂から南西側を見ると、左には大島、右には大三島が横たわり、秋~冬にかけて『伯方・大島大橋』と『大三島橋』の間、つまり『しまなみ海道』の二つの橋の間に太陽が沈んでいくのです。
大三島のさらに奥(西側)には『安芸灘とびしま海道』の島々があり、遠方に連なる島影が黄金色に染まる光景は幻想的です!
夜明け前や日没後の山中は暗いので懐中電灯などが必須ですが、機会があればぜひ早朝あるいは夕方の登山にも挑戦してみてくださいね!
宝股山は巨石信仰の山として古くから親しまれてきた伯方島の最高峰で、山頂から360度の大パノラマが広がり、朝日も夕陽も抜群のしまなみ海道随一の絶景地です!
◇宝股山
所在地/愛媛県今治市伯方町北浦
営業時間/年中いつでも訪問可能
利用料金/無料
駐車場/あり(無料)
最寄駅/なし
瀬戸内Finderフォトライター 松岡広宣