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エンゼルス・大谷翔平投手が(28)が、7月19日オールスターゲーム(ロサンゼルス・ドジャースタジアム)の前夜祭として行われるホームランダービーに参加しないことが決まり、ファンを一安心させている。
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世界一のスラッガーを決めるお祭りイベントに、昨季、日本人選手で初めて出場した大谷。1回戦でナショナルズ・ソトと対戦して敗れたが、4分間フルスイングした後、同点で2度も延長に入る激闘。ファンをおおいに楽しませた代償は大きかった。
昨季はオールスター前まで87試合でリーグトップ33発を放ったが、後半戦は71試合で13発と急失速。シーズン終盤までタイトルを争ったが、3本差で本塁打王には手が届かなかった。
◆大谷の21年球宴前後の打撃成績
【前半(87試合)】
33本塁打、70打点、打率.279
【後半(71試合)】
13本塁打、30打点、打率.229
◆大谷の21年球宴前後の投手成績
【前半(13試合)】
4勝1敗、防御率3.49
【後半(10試合)】
5勝1敗、防御率2.84
オールスター前後で「2.5試合に1発」だった本塁打ペースが、「5.5試合に1発」と急激に落ちている。投手では、前半戦より後半戦の防御率が向上していることから、不調の原因は疲労というより、オールスターを境に、打撃のメカニックの部分で狂いが生じたのかもしれない。
ホームランダービーは名誉だが、落とし穴もある。シーズン中にないフルスイングをすることでフォームが崩れたり、故障につながる可能性がかねてから指摘されている。事実、今季両リーグ最多30本塁打のヤンキース・ジャッジや、昨季本塁打王のブルージェイズ・ゲレロら辞退する選手は多い。
今季19本塁打の大谷が出場するかどうかが注目されていたが、米メディアによると、大谷がオファーを断ったという。オールスター初出場だった昨季の経験、調子を落とした後半戦の反省も踏まえ、さまざまなリスクを考慮。大役より、ルーティーンを変えないことを選んだ。
晴れ舞台で大谷がホームランを量産する雄姿を見られないのは残念だが、シーズンは長い。まだバットが本調子とはいえない今季、先を見越した冷静な判断に、オールスター後への期待も膨らむ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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