度重なる公開延期を経てついに公開を迎えた『トップガン マーヴェリック』。息を呑むドッグファイトやきらびやかなビーチシーンなど、見どころが満載だが、マーヴェリックとペニーのロマンスも注目すべきところだ。ヒロインとなったペニーの娘役として候補に挙がっていたのが、『ジョジョ・ラビット』(2019)などでおなじみのトーマシン・マッケンジーである。
パイロットたちのクラブ、“ハード・デック”のオーナーであり、娘を育てるシングルマザーのペニー・ベンジャミン。マーヴェリックとは若い頃、何度か恋人関係にあったという背景もあるキャラクターだ。本作では孤独のマーヴェリックを、献身的に支える重要な役どころを担っている。
その娘であるアメリア・ベンジャミンとして、出演候補に挙がっていたトーマシン・マッケンジー。ベン・フォスターと共演した映画『足跡はかき消して』(2018)にて一躍注目を集めた後、2018年8月、『トップガン マーヴェリック』への出演が報じられた。しかし、それから約2ヶ月後、マッケンジーの降板が伝えられたのである。その降板の理由は、マッケンジーがほかの作品への出演を選択したからだという。2021年11月、Colliderのインタビューにてマッケンジー本人が以下のように明かしている。
「私は、チームの意見をよく聞いているんです。彼らは私よりずっと長くこの業界にいるので、もっと多くの経験をしてきていますから。 それと本能に従うことも大切です。他の作品をやるという選択肢があったことは、とても幸運でした。(『トップガン マーヴェリック』)の代わりに、『ロストガールズ』をやることにしたんですよ。」
代わりに選んだNetflix映画『ロストガールズ』は、リズ・ガルバスが監督を務めた作品で、“ロングアイランドの連続殺人鬼”という実在の事件を題材にした物語だ。「『トップガン』への出演を検討してもらえたことは、本当に光栄なことでした。本当に最高ですし、とにかくクールなことです」としながらも、『ロスト・ガールズ』への出演を選択したのは「女性の監督が指揮を執り、基本的に全俳優陣が女性で、それは私が興味を持ったものだったので、とにかくそこに参加したかったんです」と説明している。
『ロストガールズ』を選んだことから、本作への出演が叶わなかったトーマシン・マッケンジー。いまでは、『オールド』(2021)『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(2021)などでもおなじみのマッケンジーが娘役を演じていた場合、一体どんな雰囲気になっていただろうか?
なお、アメリア役を最終的に演じることになったのは、リリアーナ・レイ。『マキシマム・ライド~翼ある者たち』(2016)など、さまざまなドラマ作品に出演している新進気鋭の俳優だ。
Source: Collider(1 , 2), The Hollywood Reporter