アルコア、米政権にロシア産アルミ輸入禁止を働きかけ
2022年10月14日 11:01
[13日 ロイター] - 米アルミニウム生産大手アルコアの広報担当者は13日、ロイターに対し、「当社は米政府や他の諸国がロシア産アルミを制裁対象にすべきだと確信している」と表明し、ロシア産アルミの輸入禁止を米政府に働きかけるロビー活動をしていることを認めた。
ロイターは今週、バイデン政権がロシア産アルミ輸入に関してさまざまな選択肢を検討中で、その中にはロシアのアルミ大手ルサール製品の米国内での販売禁止の可能性も含まれると報じていた。ルサールは中国勢を除けば世界最大のアルミ生産業者。バイデン政権は3月にロシア産石油などの輸入禁止を導入した際、アルミについては消費者物価押し上げにつながる懸念などから禁止対象に加えていなかった。
アルミは幅広い消費財や航空機、自動車、重工業製品に使われる。
アルコアは3月、ロシア企業との売買をやめている。
アルコアはロンドン金属取引所(LME)にロシア産アルミの上場廃止を求めたことも明らかにした。現状のままでは西側諸国の大半が関わりを拒否する国の製品に国際取引が不当に影響されるとし、需給の反映も適切でなくなると主張している。
ロシアのウクライナ侵攻が長引き、米政権がさまざまな対ロシア制裁措置を繰り出す中で、制裁に新たに加えられる産業や品目はだんだん残りが限られてきている。