挑戦し続けるビジネスウーマンを紹介するシリーズ「In the Office」。今回は、世界最大の民間気象情報会社・ウェザーニューズの気象番組「ウェザーニュースLiVE」のお天気キャスターを務める武藤彩芽さん。In the Office113。
「サポーターの方のコメントに救われることがたくさんある」
幼い頃からお天気キャスターへの憧れを抱いていたという武藤彩芽さん。
「朝のニュース番組で明るく元気に『いってらっしゃい』って送り出してくれるお天気キャスターさんをみて、いろんな人の背中を押したり、笑顔にできる仕事だなと思っていたんです。そしていつしか私も同じ仕事に就きたいな、と思うようになりました」
しかしその道はなかなか開けず、大学卒業後は一般企業に就職。お天気キャスターへの思いを諦めきれずにいたところ、世界最大の民間気象情報会社・ウェザーニューズの気象番組「ウェザーニュースLiVE」のお天気キャスターの募集を見つけて応募。オーディションを勝ち抜き、見事合格を手にした。
「『ウェザーニュースLiVE』では想像していたお天気キャスター以上のことを求められます。専門的なことは気象予報士の方に説明してもらうのですが、自分でも天気のことを大方把握しておく必要があって、毎日いっぱいいっぱいです(笑)。
生放送なので、いつどんなことが起きるかわからない。それに焦らずにひとつひとつ正しく対応する、というのも大変。荒れた天気や地震、複数の警報が鳴っている時などはつい焦ってしまいますが、番組を視聴しているサポーターの方々が『焦らなくていいよ』『ゆっくりでいいよ』と優しいコメントを入れてくれます。それに救われることや助けられることがたくさんあります。自分ひとりで3時間の生番組はキツいですが、サポーターのみなさんのコメントのおかげで放送できています」
2020年のデビューから約2年。その間、お天気キャスターとして研鑽を積み重ねてきた武藤さん。
「少し前に防災士の資格を取得しました。天気を伝える番組ですが、天気によって交通が乱れたり、停電が発生したりします。ライフラインが乱れると混乱が起きるので、お天気を伝えることも大事なんですが、それによってライフラインにどういう影響が出るのかを見ている方に伝えることも大切だと思っています」
今後の目標は番組を通して、防災の輪を広げることだという。
「インターネットに不慣れな方や環境が整っていない地域の方にも情報を届けたい。そのために必要なことは、サポーターの方を増やすこと、そして防災の情報を日頃から発信することで防災への理解を深めてもらいたい。それによって、災害が起きそうな危険な状況になった時に、視聴している方が『あのあたりに知り合いが住んでいたな、連絡してみよう』と、声をかけるきっかけになればいいな、と思っています。そうやって防災の輪を広げてきたいですね」
Q1.寝る前に必ずすることは?
――筋膜リリース
Q2.人生で一番のドジは?
――羽田に行くつもりが東京駅に行っていました
Q3.座右の銘を教えてください
――「百折不撓(ひゃくせつふとう)」
Q4.上司に言われて嬉しかった言葉は?
――勉強しているね
Q5.あなたにとって仕事とは?
――さまざまな発見をさせてくれる豊かなもの
TEXT=ゲーテ編集部
PHOTOGRAPH=野﨑慧嗣
HAIR&MAKE-UP=三輪昌子