昨今、韓国では健康志向が高まり、身体を鍛える人が増えている。韓国の各地で大小さまざまなボディビル大会や"美ボディ・コンテスト"が開催されており、ここから輩出された"マッスル美女"たちが脚光を浴びている。その筋肉美をもつ女神をシリーズで紹介する。
"好奇心をくすぐるもの"が好き!
今回紹介するパク・ハンソルは、2016年に開催されたミス・コリアの地区大会で特別賞を受賞。「体を動かすことが大好きです」と健康美をアピールしたことが話題に上ったりもした。実際に彼女は水泳、テニス、剣道と、幼い頃からありとあらゆるスポーツに励んでおり、そんな快活なイメージからスポーツウェアの広告、フィットネス誌のグラビアといったメディア露出も盛んだ。
過去にこの連載で紹介したソン・ソフィやホン・ダヒョンがそうであったように、パク・ハンソルもミス・コリアでその名を知らせたマッスル美女なのである。
しかしながら、パク・ハンソルが注目される理由はこれに尽きない。というのも、彼女の本業は有名カジノのディーラーなのだ。
パク・ハンソルは現在、「韓国最大の外国人専用プレミアムカジノ」と銘打つPARADISE CASINO(パラダイス・カジノ)で勤務している。
テーブルゲームを通じて世界各国から訪れる観光客相手にラグジュアリーな非日常空間を提供することはもちろん、SNSを媒体とした広報も担当。その美貌から社内モデルとして撮影に駆り出されることもしばしばだ。韓国のカジノは24時間営業が基本だが、生活が不規則になりがちな環境の中でこれだけの仕事をこなしているのだからすごい。
それにしても、なぜ彼女は快活でアクティブなイメージからはとても結びつかない"カジノ"の世界に足を踏み入れたのか。
「私はチャレンジ精神と好奇心がとても強いので、毎日のように世界中の人とふれあう"外国人カジノ"に惹かれたのは自然なことだと思います。実際に外国から来たお客様が私のテーブルでゲームを楽しんでくれていると、とても嬉しいですね。いつも新鮮な気持ちで働けるので、この仕事にやりがいを感じています。“好奇心をくすぐるもの”という点では、スポーツもカジノも同じなんです」
ただ、ディーラーとしての生活は彼女の体に急激なマイナス変化も与えた。
常に立ちっぱなしの状態で手元を見なければならないので、肩や首にかかる負担は想像以上のもの。頸椎を痛めて数日寝込むこともあったそうだ。不規則な勤務時間のため、スポーツに入れ込むこともできなくなってしまったという。
そんな彼女を救ったのが、まさにウェイトトレーニングだったわけだ。
「"急激な環境の変化がここまで不調をもたらすなんて……"と、自分の選択を後悔したこともありました。スポーツはストレスを発散の手段でもあったので、どんどん考え方も後ろ向きになっていましたね。
そんなときに思いついたのが、ホームトレーニングでした。ネットで探してみると専門家のレクチャー動画もたくさんあって、"家でいつでも気軽に体を動かせる!"と嬉しい気持ちになったことを覚えています(笑)」
ウェイトトレーニングにのめりこんでからは体の不調もどんどん回復し、今では気になる部位別のメニューを研究するほど熱中しているらしい。本来トレーニングというと“自分を追い込んで必死に身体を作る”という印象が強いが、彼女にとっては楽しみでしょうがない日課の一つなのだ。
このままフィットネス界でマルチに活躍するスポテイナー(スポーツとエンターテイナーを合わせた造語)に転向しても十分通用しそうだが、パク・ハンソルは「今の自分にこそ価値がある」と話す。
「スポーツブランドのモデルとしてラブコールが来たときはとても嬉しかったし、いずれはフィットネス大会にも出場したい。ミス・コリアのステージにもまた立ちたい。だけど、これからの挑戦はすべて"カジノディーラーのパク・ハンソル"がやってこそ意味のあることだと思います。
私はトレーニングを通じて、"やりがいのある仕事"と"充実した生活"はいくらでも両立できると思えるようになりました。だからこそ新しいことにどんどん挑戦して、同じ境遇で悩んでいる人に勇気を与えられる存在になりたいんです」
並みならぬチャレンジ精神で「美ボディすぎるカジノディーラー」としてフィットネス界を沸かせたパク・ハンソル。熱心な努力と工夫で希望を見出した彼女であるだけに、美ボディ・コンテストを総なめにする日も近いかもしれない。
参照記事: 9頭身のマッスル美女チョン・ヘビンが公開。自宅でできる「お手軽シェイプアップ法」
Text=姜 由奈(ピッチコミュニケーションズ) Photograph= MAXQ MAGAZINE /s-korea.jp
名門大学院卒の英語講師が美ボディを手に入れた理由
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