【バレー】JT・小幡真子「毎試合、反省と修正を重ねたことが大一番で勝てたひとつの要素」、東レ・黒後愛「目標は優勝だったので納得していない自分がいる」 V1女子決勝会見
V1女子ファイナル 優勝決定戦 JT対東レ 会見コメント
■東レアローズ
●越谷章監督
まず、今シーズンは怪我人が1人も出ずにシーズンを終えられたことが良かったなと思っています。今日の試合は負けましたが、これだけたくさんの試合を戦っている中でも苦しい中で勝ち続けて、選手たちは本当に頑張ってくれました。
結果は今日は負けたものの、やってきたことは間違ってなかったと思います。ただ、あとはこういう大事な勝負がかかった時にメンタル面を含めてのところが大事なのかなと。技術もあるでしょうけど、気持ちの持っていき方とか、そういうところがどうだったのかなというところは選手たちにもどういう心理状態だったのかきいてみたいと思います。そういうことはありますが、全体としては今シーズン、まともに練習できない中でもやれることをしっかりやりながら最後まで戦えたということは本当によかったと思います。
ただ、皇后杯と2回もチャンスがありながら、それを勝てなかった自分のふがいなさと…「ダメだな、俺は」っていう感じですかね。以上です。
――2セット目の石川真佑選手、関菜々巳選手を交代した意図と、4セット目に黒後愛選手と石川選手のポジションを入れ替えた理由について教えてください。
越谷:まず関を代えたのはあの状況の中で少し焦っていて、クラン(ヤナ)、クランで押し通すことが多かったので、一度冷静になって休ませようと思いました。石川に関しては2セット目、マッチアップがドルーズ(アンドレア)となってしまい、でも、彼女もこれから日の丸を背負っていくのであれば、世界にはああいう選手はゴロゴロいるので対処しなければならないのですが、その影響でミスが何本か続いたので、これもちょっと落ち着かせるために休ませました。そして、最後のセットでポジションチェンジしたのは、どこのローテで回してくるかわからないですし、また、マッチアップがミスマッチになってしまったら、サイドアウトは簡単にとられてしまうので、少しでもブロックの高い黒後で何とかしようかなと。でも、変えても、攻撃的には全く変わらないので、そこはプラスだったのではないかと思います。
――第1セット終盤から相手にブロックされ、心理的に感じたことはありますか? また、相手のブロックに対して、監督が何か変えようとしたことがあれば教えてください。
越谷:ブロックでシャットされている時は、ほとんどが崩れてハイセットで、そのままクロスの下に打ち込んでいることが多かったので、そこの部分の試合中の対処の仕方というのはみんなで共有しながらやっていました。ラリーが続いた時にとれなかったことと、そこでの被ブロックが多かったのかなと思います。
――選手たちのプレーや戦術面で成長を感じた部分と、それがこの試合で出た部分があれば教えてください。
越谷:昨シーズンの課題としてバックアタックがありました。クラン、黒後、石川含めての決定率が昨シーズンはだいぶ低かったので、そこを課題にしながら今シーズンは進めてきましたが、終盤になってバックアタックの精度が上がってきたのかなと。決まらないにしても、その後、相手の攻撃を楽な形に作れなくさせる効果があります。今後もクイックとバックアタックの部分をより向上させることは課題なのかなと思っています。
――今季は黒後選手をキャプテンに指名されましたが、キャプテンとしての黒後選手の評価は?
越谷:黒後はキャプテンになり、はっきり言ってシーズン始まってからずっと苦しんでいたと思います。自分がキャプテンとしてどう持っていけばいいかというのを試行錯誤しながらやっていました。なので、いい時もあるし、悪い時もありましたが、昨日も今日もチームを引っ張る気迫というのは出してくれたと思うので、そこは非常に助かりました。彼女のリーダーシップが今シーズンの結果にも繋がっているのではないかと思っています。
――冒頭に仰った怪我人が出なかったということについて、監督やチームが取り組んでいたことはありますか?
越谷:練習量を調節しながらやっていました。1人でも怪我したら、ゲーム練習、A・B戦もできない状況なので。メインで練習しているのはほとんど水曜日の午後だけで、その日はしっかりコンビやチーム練習をするのですが、あとは金曜日の前日練習を1時間半、木曜日も移動日なので、1時間くらいでボール練習を終えて、少しトレーニングをして。火曜日もノージャンプで、サーブは少し打ちますが、サーブとサーブレシーブを少しと、ボールコントロールをやっているだけです。そのくらいコンディションの部分は気にしながら、練習量は難しいのですが、その時間内でどれだけ強度を上げるかを考えながらやってきました。本当に、怪我人がひとりも出なかったことは良かったと思っています。