日本ハムの歴代ベストナイン・二塁手部門 ■球史を振り返れば、どの球団にもポジションの代名詞と言える名選手がいるものだ。強いチームには、必ず確固たる地位を築くレギュラー選手の存在がある。今回は、ポジション毎に球団を支えてきた偉大な選手たちを紹介する。(北海道日本ハムファイターズ・二塁手編) 青野修三(あおのしゅうぞう)
投打:右投右打
身長/体重:171センチ/69キロ
生年月日:1939年10月13日
経歴:西条高-立教大
〇オールスターゲーム出場:2回(1963、65年)
堅実なプレーが光った青野。プロ1年目の1962年からいきなり「2番・二塁」を任され、打率.236ながらリーグ最多の29犠打をマーク。守備でもセンターラインを固め、球団創設初のリーグ優勝、日本一に貢献した。同年から5年連続リーグ最多犠打を記録。つなぎ役に徹し、1060年代のチームを支えた。
チーム在籍時の通算成績は、831試合出場、打率.260、710安打、39本塁打、219打点、31盗塁となっている。
大下剛史(おおしたつよし)
投打:右投右打
身長/体重:171センチ/63キロ
生年月日:1944年11月29日
経歴:広島商-駒沢大
ドラフト:1966年二次ドラフト2位
〇ベストナイン:1回(1967年)※遊撃手部門での受賞。
〇ダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞):1回(1972年)
〇オールスターゲーム出場:4回(1967、70-71、73年)
※チーム在籍時のみ。広島時代に盗塁王・ベストナイン・ゴールデングラブ賞1回受賞。オールスター1回出場。
持ち前の快足を活かし、リードオフマンの役割を担った大下。“隠し玉の名人”としても知られた。ルーキーイヤーの1967年から遊撃のレギュラーとなり、いきなりベストナインを獲得。69年以降は二塁へ主戦場を移すと、翌70年にはキャリアハイの打率.301、32盗塁をマークした。また、大橋譲との二遊間は鉄壁を誇り、ダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)の連盟表彰が開始された72年に揃ってタイトルを受賞した。
チーム在籍時の通算成績は、960試合出場、打率.261、935安打、41本塁打、249打点、216盗塁となっている。
白井一幸(しらいかずゆき)
投打:右投両打
身長/体重:177センチ/76キロ
生年月日:1961年6月7日
経歴:志度商-駒沢大
ドラフト:1983年ドラフト1位
〇最高出塁率:1回(1991年)
〇ベストナイン:1回(1987年)
〇ゴールデングラブ賞:1回(1987年)
〇カムバック賞(1991年)
〇オールスターゲーム出場:2回(1987、91年)
華麗な二塁守備で鳴らした名手。右打からスイッチヒッターに転向した1985年に頭角を現し、翌86年にレギュラーの座を不動のものとした。さらに、87年には全130試合に出場、打率.265、15本塁打、21盗塁、リーグ最多30犠打の成績でベストナインを戴冠。持ち前の堅守も際立ち、ゴールデングラブ賞も同時受賞した。その後は故障に苦しむシーズンが散見されたが、91年にリードオフマンとして打率.311、出塁率.428をマーク。最高出塁率とカムバック賞を受賞し、完全復活を遂げた。
チーム在籍時の通算成績は、1174試合出場、打率.247、888安打、49本塁打、333打点、168盗塁となっている。
金子誠(かねこまこと)
投打:右投右打
身長/体重:185センチ/84キロ
生年月日:1975年11月8日
経歴:常総学院高
ドラフト:1993年ドラフト3位
〇新人王(1996年)
〇ベストナイン:1回(1999年)
〇ゴールデングラブ賞:3回(1998-99、2009年)※2009年は遊撃手部門での受賞。
〇オールスターゲーム出場:3回(2002、04、09年)
〇アテネオリンピック出場(2004年)
チーム一筋21年を貫いた大型内野手。職人肌の内野守備は、世代髄一の評価を誇った。高卒3年目の1996年にセカンドのレギュラーとして台頭。打率.261、15盗塁、リーグ最多の38犠打をマークし、新人王に輝いた。さらに、98年から2年連続でゴールデングラブ賞を戴冠。特に99年は全試合出場を達成し、ベストナインも同時受賞した。2002年には、ショートへコンバート。攻守にいぶし銀の働きを続け、4度(2006-07、09、12年)のリーグ優勝、06年の日本一に大きく貢献した。
通算成績は、1996試合出場、打率.256、1627安打、84本塁打、620打点、113盗塁となっている。
田中賢介(たなかけんすけ)
投打:右投左打
身長/体重:176センチ/80キロ
生年月日:1981年5月20日
経歴:東福岡高
ドラフト:1999年ドラフト2位
〇ベストナイン:6回(2006-07、09-10、12、15年)
〇ゴールデングラブ賞:5回(2006-10年)
〇オールスターゲーム出場:3回(2008、10、12年)
堅守巧打のプレースタイルで、長らく不動の正二塁手として君臨した田中。2006年に初の規定打席に到達し、打率.301の成績で日本一に大きく貢献。ベストナインとゴールデングラブ賞をW受賞するなど一気にブレイクを果たした。同年から5年連続ゴールデングラブ賞を獲得。打撃面でも主軸を任され、主に1番を打った10年は、最後まで首位打者争いを展開。最終的にリーグ2位となる打率.335、193安打をマーク。得点圏打率もリーグトップの数字(.419)を誇るなど勝負強さも際立った。その後、12年オフにメジャー挑戦を決断したが、15年に復帰。以降も攻守に渡ってチームを支え、日本球界では日本ハム一筋で18年間プレー。ベストナイン6回(2006-07、09-10、12、15年)は、2021年終了時点でパ・リーグ二塁手部門の最多記録となっている。
NPB通算成績は、1619試合出場、打率.282、1499安打、48本塁打、486打点、203盗塁となっている。
今回挙げた5人以外にも、浜田義雄、菅野光夫なども活躍。今季から楽天でプレーする西川遥輝は、セカンドをメインに守った2014年に盗塁王を初受賞。内野手としても輝きを放っていた。
日本ハム 歴代最強選手
●投手部門
●捕手部門
●一塁手部門
●二塁手部門
●三塁手部門
●遊撃手部門
●外野手部門
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