日本一速い女性アナウンサーと「待ちに待った企画!」
高校生の時、短距離で国体優勝しているという入社20年目の西村アナは、トレーニングウエア姿で登場したのだが、"シュッとして"キュート。そして「めちゃくちゃ速そう!」だ。
一方、三ツ廣アナは日本代表レプリカTシャツを着用し、「待ちに待った企画ですから!」と気合が入っていた。
「陸上競技の名付け親は?」
丸田教授は登場してすぐに出題した。「陸上競技の歴史を紐解くと、古代ギリシャまでさかのぼることができるのですが、日本に入ってきたのは『明治時代』と言われています。そこで、『陸上競技』の名付け親は誰でしょうか?」。
正解は、俳人の「正岡子規」。明治29年随筆集の中で初めて「陸上競技」と記述したという。
「トラックとは?」
「ゴール!」ではない
「ゴール」は、得点を決めるエリアのことで主にサッカーやバスケットボールで使う言葉。「陸上用語」ではないという。(1964年の陸上規則からフィニッシュラインと表記。それ以前は決勝線を記載されていた)
「ベリーロール→背面跳び」
また、この「ベリーロール」の"ベリー"は「とても=very」ではなく、お腹を意味する「belly」のこと。
「最終走者・アンカー」
ここで、西村アナは持参したスパイクに履き替えて学生アスリートらと「リレー」をすることに。西村アナは最終走者。そして、実況は三ツ廣アナ。
やはり、短距離で国体優勝している西村アナは綺麗なフォームで見事「フィニッシュライン」を切った。
この時、三ツ廣アナは「アンカーの西村アナ!素晴らしい走りです!」と実況していたのだが、丸田教授から「どうして最終走者のことをなぜ『アンカー』と呼ぶのでしょうか?」と出題された。分かるだろうか。
正解は、「綱引きからきています」と丸田教授。「アンカー=船の錨(いかり)」と同じく、綱引きの最後尾で重責を担うところから勝負の行方を決める重要な役割を持つリレーの最終走者も「アンカー」と呼ぶようになった。ところで、報道番組でメインキャスターのことを「アンカー」と呼ぶこともここからきているのだろか。
「陸上競技の異名クイズ」
正解は......「無酸素運動」。無酸素運動の短距離走の中でも400㍍は最も長い短距離走と言われているので。
では、次のクイズ「800㍍は、トラックの〇〇〇」。全く何も考えずに答えを先に聞くと、「なるほど!」なる言葉が「〇〇〇」に入るが...
正解は、「トラックの格闘技」。
800㍍の特徴としてスタート直後、選手は自分のレーンを走るが、第2コーナーを曲がるとオープンレーンになるので、インコースに押し寄せ走路の取り合いに。そこで肘「ガンガン」ぶつかることから「トラックの格闘技」と呼ばれるようになったという。確かに、800㍍を見ていると「ガンガン」ポジションの取り合いをしているのが分かる。
「陸上にまつわる身近な言葉」
また、他を圧倒して勝つ様子を例えた言葉「ダントツ」は、「断然トップ」の略語なので「ダントツトップ」や「ダントツビリ」はおかしな日本語になる。ちなみに、「断トツ」という言葉が世に広まった要因の一つが、石原慎太郎さんの小説に記述されたことからだと言われている。
このほか、「ダントツ」の逆の「ビリ」の語源は分かるだろうか。
このVTRを見ていた入社1年目の新人清水麻椰アナが、「ビリ」の語源について驚きの答えをした。
「最下位だから、チームのみんなに怒られて服をビリビリに破られたから!」と真剣に答えた清水アナ。
西靖アナ、河田直也アナらから「えっ!激しいな!」「怖いわ!」とツッコまれていた。
関西の局アナらしい面白い答えで爆笑したが、残念ながら不正解。
正解は...「尻」が語源。「しり→ひり」に変化して「ビリ」に。
日本語で「さ行」が「は行」に変わることはよくあり、「濁音で始まる言葉に"よくないもの"という印象を持つことが多い」という。
さて、「ビリ」だが、関西人はあまり「ビリ」とは言わない。ほとんどの関西人は「べった」「ベッタコ」「べべた」というので、「べべたやなくて、良かった!」などと言いながら「世界陸上」を視聴するのではないだろうか。
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