コスモスの写真を見て「カーネーション」
以前、情報番組「ちちんぷいぷい」(MBS)で放送されていた絶景スポットを探しに旅をする企画で、「植物の知識がほとんどないんですけど...」といいながら、コスモスが一面に咲いている写真を見て「これ、なんていうお花でしょう?なんだっけ?」「カーネーション!」と言い切っていたのだ。彼女の母親からは「あなたは、私の恥になるからテレビではお花について語らないでほしい」と注意されたとか。
女性アナウンサーは「なんでも知っている知識人」と思っていたので、彼女の「カーネーション」発言は驚きと同時に親近感がわいたが...。今回のテーマは「花」。大丈夫だろうか?
豊崎アナの名前由来
豊崎アナの名前の漢字は、「百合」ではなく画数が良いものを選んで「由里」にしたというが、生け花の先生らしくて素敵な由来だ。
「バラはバラバラバラに散ってるから!」
正解は、「トゲのある低木の総称は茨(イバラ)というのですが、その茨が短くなって『バラ』になりました」と国吉さん。
このほか、国吉さんは、7月~8月が見どころの「トケイソウ」や、4月~6月に開花時期を迎える「キンギョソウ」など、日本人独自の感性で『見た目』から名付けられた花について解説した。
虫を食べる食虫植物「ウツボカズラ」
それは、「ウツボカズラ」といって甘い蜜で誘い込んだ虫を栄養にする「食虫植物」。この名前の由来も見た目から名付けられたという。名前に「ウツボ」とあるので、海に生息する「ウツボ」を連想してしまうが、それではなく、矢などを入れて持ち歩く容器「靭(うつぼ)」に似ていることから名付けられた。また、カズラは蔦(ツタ)を意味しているので「ウツボのようなカズラ」→「ウツボカズラ」になった。
「百合」の漢字
そして、次の取材場所は「昼夜逆転室」。文字通り「昼夜逆転」している施設で、夜に咲く花を昼間に鑑賞することができる。ここで、豊崎アナと玉巻アナは1年に1日にしか咲かないという神秘的な「月下美人」を鑑賞。この奇跡的な瞬間に「すごくない!?」「私たちモッてる!」とはしゃいでいた。
「高嶺の花」って何の「花」?
最後に、花にまつわる慣用句についてクイズが出題された。
【第1問】
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」。
美しい容姿や美しい立ち振る舞いをする女性に使われる言葉で、「芍薬」は、茎の先端に花が咲くことから美しい立ち姿を連想。「牡丹」は、葉の上に花が咲くことから鎮座した美しいものを連想した。
では、なぜ歩く姿を「百合の花」に例えたのか?
正解は、「百合は細い茎に大きな花を咲かせるので風を受けて揺れる姿が『揺すり』となり、それが変化して『ゆり』となった」と国吉さん。
【第2問】
どれも優れていて甲乙つけがたい事を表す「いずれ菖蒲(あやめ)か、杜若(かきつばた)」について。
出題は、「A・Bどちらが菖蒲でどちらが杜若か?」だが、濃い青紫の花の写真はA・Bどちらもそっくり。同じ花に見えた。
正解は......というか見分け方は、「生息地で見分けることができる」と国吉さん。Aの写真は水辺で咲いていたので「杜若」。Bは陸上の乾燥地で咲いているので「菖蒲」。また、花びらでも見分けることができる。網目模様のように白い線が何本も入っているのが「杜若」で、シンプルな模様が「菖蒲」。
【第3問】
手の届かない憧れの存在を表現する言葉「高嶺の花」。
実は、この高嶺の「花」は実在するというが、何の花がモチーフになったのか分かるだろうか。
正解は、「シャクナゲ」。元々はヒマラヤなどの高山にしか咲かない花で採るのが命がけだったため「高嶺の花」のモチーフになったという。
過去、「カーネーション」と「コスモス」が分からなかった玉巻アナだが、今回教わった「菖蒲」と「杜若」の区別が完璧にできたら汚名返上できるかも知れない。
「コトノハ図鑑」(MBS 毎週日 あさ5時45分放送)は、MBSのアナウンサーが「コトノハ図鑑」の編集者として様々な分野の"言葉(コトノハ)"の世界を取材。「アナウンサーが言葉を学ぶこと」を通して、視聴者にも発見を届ける。"コトノハ"を深く知れば、『人生が少し豊かになる』をコンセプトに知的好奇心をくすぐる番組。
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