6月15日の「サワコの朝」のゲストは、主演から脇役まであらゆる役に命を吹き込む本格派俳優の堤真一さん。ドラマ、映画、舞台でキラリと光る存在感を放ち人々を魅了し続けています。しかし、高校時代は将来への希望を持てず不登校になったことや、父親に反発するなど家族との衝突もあったそうで…。今回は、堤さんがこれまであまり語らなかった亡き父への思いをはじめ、俳優・堤真一誕生までの軌跡をサワコにお話してくれました。
「この時に、俺はこの世界に関わっていこうと思った」俳優・堤真一の誕生秘話
「私が、堤真一を見出したの」そう話していたのは、5年ほど前、当番組に登場した坂東玉三郎さん。これを聞いた堤さんは、当時、俳優の真田広之さんの付き人をしていたそうで「そうなんです。僕は、俳優になるつもりはなかったんですが、立ち回りとか絡みで舞台に出たりしてたんです」と言うと「玉三郎さんの舞台で黒子としてお獅子の中にいたら、お芝居の途中、舞台の上で獅子の中に入ってきて"役者やるんでしょ?"って言うから、何を言ってるんだろうこの人と思って。本番中ですよ?」と仰天エピソードを告白。その気がなかった堤さんは、上手くすり抜けたものの「舞台をやっている間、1か月、毎日のように言われましたよ」と、猛プッシュがあったことを明かしました。
その後、仕事の都合で稽古に参加できない真田さんの代役として、玉三郎さんの舞台稽古に参加した堤さん。「代役なのに、ダメ出しが一番多いんですよ。さらに"あんたいつまで台本持ってるつもり?"って言われて...。えっ?代役ですよね?みたいな」と役割を超えた要求を投げられたと言うと「でも、一番楽しかった。だって、教えてもらえることだらけなんですよ。よく言われてた"堤...逆算"みたいな(笑)」と玉三郎さんのモノマネをしながら当時のエピソードをお話してくれました。続けて「この時に、俺はこの世界に関わっていこうと思った」と多くを学び、充実した玉三郎さんとの稽古の日々が俳優・堤真一の原点だと語りました。そこから舞台一筋でいく予定だったそうですが「事務所の社長に"あんたギリギリやで"年齢的に(笑)ってぶっ込まれたのが『やまとなでしこ』ですよ」と大ヒットドラマ出演の意外な経緯を明かしました。
これまで語ることのなかった亡き父との最後の会話
松嶋菜々子さんとのラブストーリー「やまとなでしこ」の話では「はじめまして!って言った人といきなり恋人とかそんなん無理やって思って。心はめちゃめちゃ怯えてるんです。もう脚ガクガク震えてるし。その頃とかはキツかったですね」と、意外なエピソードでサワコを驚かせた堤さん。プライベートでも、高校時代に不登校だった意外な過去を明かすと、自室にこもっていた日々を振り返り「父は、怒りはしなかったですね。熊本出身なんですけど、めちゃめちゃ無口な人だったんです。おふくろは、ずっとしゃべってる。めちゃめちゃ気が強い人なんで"学校行かないなら行かなくていいよ"みたいな感じだったのに、ある日号泣したんですよ」と言うと「腕が動かなくて、物が持てなくなったりとかしてて...。単なる病気だと思ったらストレスでした」と、母が追い詰められていた現実を目の当たりにした日のことを話しました。
これを機に学校に通い始めた堤さん。しかし、堤さんが19歳の時に父が末期のがんを患い余命1か月を宣告されたというと「養成所に1年行って、合格したから東京に行かなければいけなっかったんです」と苦渋の決断を迫られた当時の状況を説明。婦長さんからの後押しを受け上京を決断したと話しました。上京前日に病院を訪れると10分位しか経ってないのに「コインパーキングは、1時間しかダメだから早く行きなさいって。病室を出る間際のところで親父は、自分の命を分かってたんで..."元気でな"って。もう振り返れなくて。だから、その顔も見てないです」と話した堤さん。病室を出たところで待っていた友達の前で泣き崩れたという"最愛の父との最後の日"についてサワコに語りました。
「サワコの朝」はインタビューの達人・阿川佐和子が土曜の朝に素敵なゲストを迎えて送るトーク番組です。MBS/TBS系で毎週土曜あさ7時30分から放送中。ゲストの心に残る音楽と秘蔵トークをお楽しみに!
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