[ローマ 5日 ロイター] - イタリア政府は5日、50歳以上の人に新型コロナウイルスのワクチン接種を義務付けた。医療機関の負担を軽減し、新型コロナの死者を減らすための措置で、6月15日まで実施する。
イタリアのコロナ感染による死者は13万8000人を超え、欧州では英国に次いで2番目に高い水準となっている。
政府は、教師と医療従事者のワクチン接種を既に義務付けている。昨年10月からは、従業員が出社する際、ワクチン接種を受けるか、もしくは、ウイルス検査での陰性証明提示を義務付けた。従業員がこの規則に従わなかった場合には無給で出勤禁止となるが、解雇はされない。
今後50歳以上の労働者は、ワクチン接種の代わりにウイルス検査を受けるという選択肢が無くなる。2月15日から適用されるが、この規則に違反した場合の処罰については明らかになっていない。
イタリアは欧州の一部の国よりも新型コロナのオミクロン変異株の拡大が遅かったが、ここ数週間でオミクロン感染者は着実に増えており、医療機関への負担が増している。
過去2週間の1日当たりの死者は平均で150人を上回り、5日は231人、4日は259人だった。5日の新規感染者は過去最多の18万9109人を記録した。