「気障な人」ってどんな人? 使い方も要注意!
「元気」「短気」など、「気」という漢字がつく熟語には、人の性質を表すものがたくさんあります。「あの人は〇〇よね」というように、第三者として誰かの噂をしたり、評価をしたりする時に使う言葉も多いでしょう。
そんな時に、漢字の読み違いやカン違いがあると大変です。意図した言葉ではなく、別の言葉のように伝わってしまっては混乱を招きますし、教養が低いShame(残念な)女性と思われるのも悲しいですよね。Respect(尊敬される)女性でいられるように、日本語力を鍛えて参りましょう。
というわけで、クイズです。
【問題1】
「気障」という熟語の読み仮名をお答えください。
※即答できない方は、スクロールしてヒントをご覧ください。
ヒント1:意味は「気取っていて嫌な感じを持たせる」です。
ヒント2:会話での使用例:「あの人の話し方って、気障で、ちょっと疲れるのよね」
さて、正解は?
正解は… 気障(きざ) です。
「気に障る」と書いて「気障(きざ)」。「気障(きざわ)り」という言葉が転じて「気障」という言い回しができたようです。
重要な留意点があります。「気障」という言葉は読んで字の如く、意味の上では完全な「けなし言葉」です。意外に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実際に「気障」という言葉を使うシーンを想像すると、たとえば男性が、ちょっと気の利いた表現をした時に
「なにその気障なセリフ!」
と周囲がツッコむ、等が最も想像しやすいシチュエーションです。しかしこの使い方は、家族や恋人、古くからの友人など、かなり気心の知れた間柄でないと、実は危険なのです。
「気障」の意味は、どの辞書を見ても「気取っていて嫌な感じ」だとか「気取って嫌味である」という解説が載せてあり、「不快感を感じさせる」気取った行動を指す言葉なのです。
本人は「気取る=がんばっている」のに、その様子が「嫌な感じ」だとけなす…実はなかなか辛辣な言葉ですよね?
ですので、「ムカつく~!」と言っても、許されるような間柄の相手以外に使うのは、失礼にあたります。
たとえば、服装にこだわりを感じる目上の男性に「気障な感じで、素敵ですね」などと言うのはNGです。「気障」という表現に、お洒落さを誉める、というような意味合いはありません。そのような表現をすると「この女性は教養がないな」と失望されるか、「わざとこんな言い方をして、俺の気を引こうとしているのかぁ!?」と、余計な妄想を誘発してしまうかもしれません。お気をつけくださいね。
…というところで、「気」のつく熟語クイズ、2問目です。
【問題2】
「気風がいい」の「気風」の読み方を、「きふう」以外でお答えください。
※即答できない方は、スクロールしてヒントをご覧ください。
ヒント:「気風がいい」とは、「思い切りが良く、さっぱりした気性である。心意気がある。いかにも粋な感じがする。」という意味の言葉です。
さて、正解は?
正解は… 気風(きっぷ) です。
「気っ風(きっぷ)」とも表記できます。
「気風(きふう)」と読む場合の意味は「雰囲気などから感じられるその人の気立て」や「ある集団に共通する気質」になりますので、「気風(きふう)がいい」という言い回しも、おかしくはありません。
しかし、「気風(きっぷ)がいい」というのは慣用表現でもあるので、文章中に「気風がいい」という表現が登場した場合は、「きふう」なのか「きっぷ」なのか、文脈で読み取る必要があります。