「詰る」には「つまる」以外の読み方がある!「詰られる」なら、なんて読む?
「詰る」と書いてあったら、なんと読みますか?「つまる」ですよね?
「詰まる」「詰る」ともに「つまる」と読んで正解です。難しい漢字ではないので、大人で読めない、という方は珍しいでしょう。
では、こんな文章が出てきたら、どうでしょうか?
「私は彼女から、詰られるような行動はとっていない」
「つまられる」? 彼女からつまられる? 文脈的におかしいですよね? でも、この文章はおかしくないのです。
そう、「詰まる」と書けば「つまる」としか読みませんが、「詰る」の場合は「つまる」としか読まないわけではないのです。
簡単な漢字だけに、とっさの時でもさらりと読んで、Respect(尊敬される)女性として、泰然としていたいものです。
…というところで、クイズです。
【問題1】
「詰る」という言葉の「つまる」以外の読み方をお答えください。
即答できない方は、スクロールしてヒントをご覧ください。
ヒント1:「ミスを責める」「非難する」という意味です。
ヒント2:例文「結婚10周年の記念日を忘れていたなんて、旦那様があなたを詰る気持ちも、ちょっとわかるわ」
さて、なんと読むかわかりましたか?
正解は… 詰(なじ)る です。
「詰(キツ)」と音読みする場合にも「詰問(きつもん)する」という表現がありますね。「相手を責めて厳しく問いただす」という意味ですから、「詰」という字が「詰(なじ)る」という意味で作用している単語になります。
「まさかあなたが、あの程度の文章を読み間違えるなんて!」と詰られたくないですね。しっかり覚えておきましょう。
というところでもう一問、「詰」という字に関連するビジネス用語について、クイズを出題します。
【問題2】
ビジネス用語の俗な表現として「詰(つ)め会議」という言い回しがあります。「詰め会議」とは、以下のどちらの意味で使用されているでしょうか?
1:大筋が決定している案件に関して、最終的な事を確認する「大詰め」的な会議。
2:営業職などで、業績を上げるようにと、上司が部下を理不尽なまでに鼓舞する会議。
正解は… 2:営業職などで、業績を上げるようにと、上司が部下を理不尽なまでに鼓舞する会議 です。
銀行、不動産、証券などの業界では、「詰め会議」といえば営業職が震え上がるような、恐ろしいイベントを指すようです。「詰め」+「銀行」、「詰め」+「不動産」などでネット検索をかけると、バンカーほか、営業に従事する人々の悲鳴のような本音や、パワーハラスメントに関する記事など、コンプライアンスに敏感なはずの今の時代でも、いろいろ出て参ります。
こうした場合の「詰め」という言い回しから、若い世代が、上司などから注意されたことに対して「あの上司は、すぐ詰めてくる」「会社のお局に詰められた」「鬼詰め」「激詰め」といった表現を使用する向きもあるようです。
大人の女性には、時にお若い方を導かなければならない場面も出てくるものです。親切に指導したつもりが「詰められた」と非難され、大ショック!…などということの起こらないよう、他者の心に適切に訴えかけるための語彙力を、日々高めて参りましょう。