優しい語り口で、同世代の絶大な支持を得るアナウンサーの大下容子さんに、のどの健康と美声を保つために普段より気をつけていることをお伺いしました。
昔から自然にソーシャルディスタンスを取っていました
自然体な物腰と優しい語り口で、同世代の絶大な支持を得る大下容子さんは、入社28年目のベテランアナウンサー。やはり“声が命”の職業です。
大下容子さん(アナウンサー) Yoko Oshita
1970年生まれ。テレビ朝日エグゼクティブアナウンサー。「大下容子ワイド! スクランブル」のメインキャスターとして第1部と第2部を担当し、名実ともにお昼の顔に。情報番組をはじめ、バラエティ番組でも活躍
「ワイド! スクランブルを担当して23年目になりますが、一日として病欠がないんです。
もちろん今は朝晩の検温が欠かせませんが。体力に自信がないので、昔から自然にソーシャルディスタンスをとっていたことに気がつきました」
と、滑舌よく、歯切れのいい口調で語りはじめた大下さん。
朝が早いので、現在もめったに会食や飲みに行くことがないという、“職場と自宅の往復”のライフスタイルだといいます。
「そのおかげか、今までのどを痛めたことがありません。
上司や共演者からは『もっと人と会って見聞を広げなさい!』とたしなめられていました。本当に、そのとおりですよね(笑)」
冷やさない。保湿・うがいは声老け防止には必須
早寝早起きの、徹底した規則正しい生活。それ以外にも、日頃からのどの健康を守るために、大下さんが気をつけていることがいくつかあります。
「ひとつは、のどを冷やさないこととのどを保湿すること。
寝るときは乾いたタオルを首に巻いていますし、乾燥する冬場は、濡れたタオルを部屋に置いて、のどが乾燥しないように心がけています。
それから、ある俳優の方から、ウイルスなどの感染症予防には“夜寝る前と朝の起きがけの念入りなうがい”がいいと伺い、コロナ禍以前からずっとそれを実践しています」
週に6日、仕事前にスポーツジムで15分間のストレッチをするのも大下さんの日課。体を柔軟に保つことも、“肺活”に役立っているのだそう。
緑茶の成分を丸ごととれる“粉茶”を3、4年間、一日も欠かさず飲んでいます
「もうひとつの日課が、緑茶を飲むこと。
茶葉だけでなく、茎まで粉にした“粉茶”であるのがポイントです。
通常の抽出液には含まれないお茶の成分を丸ごととれるので、のどだけでなく体の健康にもいいと思って」
粉状なので、持ち運びにも便利。夏場は水に、冬はお湯に溶かし、マイボトルに入れて、仕事のときも旅行先でも、3、4年間、一日も欠かさずに飲んでいるとか。健康情報通の友人から聞いた、業務用の粉茶がお気に入り。
大下さんが実践している“肺活”は、誰もができそうな小さなことの積み重ね。でも、それを欠かさず継続しているからこその、美声です。そして、アナウンサーという職業柄、大下さんがいちばん大切にしている日課が「毎朝、新聞のリードを声に出して読むこと」。
「大きな見出しのあとに続く4~5行のリードには、その記事の内容が簡潔に書かれていますよね。あれを声に出して読むことで、朝の発声練習になるだけでなく、日々更新される新しい情報や用語を、頭と体で覚えることができます。
例えば、新しい内閣に任命された方のお名前など、一度声に出すことで、知っているお名前として記憶が定着され、テレビの本番のときにもスムーズに出てきます。
“声を出す”ことは、不安や日々の愚痴の発散、ストレスの解消にも役立ちます。
口をしっかり動かして発声することで、口角が上がったりフェイスラインを引き締める効果も期待できますし。まさにいいことずくめですね!」
新聞の音読と毎日の緑茶が、のどの健康維持の秘訣
毎朝、新聞のリードを声に出して読むのが日課。これが発声練習にもなり、新情報の収集にもなっています。そして、毎日欠かさないのが緑茶。
「お茶の成分を丸ごととれる粉茶を水やお湯に溶かして、いつも持ち歩いています」
番組は23年のロングラン! 安定感あるお昼の“顔”に
テレビ朝日の看板番組「大下容子ワイド!スクランブル」(毎週月曜~金曜10時25分〜)は、話題の出来事や視聴者からの疑問に応える情報番組。98年から2代目MCを務める大下さんの魅力が後押しとなり、23年続く長寿番組に
撮影/玉置順子(t.cube) スタイリスト/山口幸子 取材・原文/山村浩子