ボールペンを買ったばかりなのにインクが出ない!という経験はないだろうか。たっぷりインクが残っているのに、ボールペンが使えないというトラブルは少なくない。実はボールペンのインクが出ないのにはさまざまな原因がある。またその原因によって適切な対処をすれば、使えなくなったボールペンを復活させることができる。今回はその方法を詳しく紹介しよう。
1. ボールペンのインクが出ないのは空気や温度が原因?
文房具の王道であるボールペン。使って間もないのに急にインクが出なくなり、書けなくなるトラブルはよくあるものだ。インクはまだ入っているのにインクが出なくなる原因 にはどのようなものがあるのだろうか。
空気が原因
まずは空気が入ってインクが出なくなっている場合だ。ボールペンとは、ペン先を下向きにして使う文房具だ。重力の力でインクが少しずつ降りてきて、ボールペンのペン先に付着することによって筆記が できる構造になっている。
しかしペン先を上にしてペン立てに収納するなどして、一度空気が入り込んでしまうとインクがペン先へ上手く送られずにインクが出なくなってしまうのだ。
インクや温度が原因
インクがたっぷり残っているのにボールペンが使えなくなってしまう原因として、インクの劣化や温度による硬化が考えられる。
インクの成分には顔料や染料などの ほかに溶剤が混合されている。溶剤は空気に触れることによって、わずかに蒸発していく。溶剤の成分が なくなってしまうと、インクが固まってしまう原因となる。
また、気温や気圧の変化の影響を受けてインクが固まってしまう場合もある。ボールペンのインクは温度が低いと固まってしまうため、ボールペンが使えなくなってしまう原因となるのだ。
ペン先が原因
ペン先にほこりなどの汚れが付着していると、ボールペンが使えなくなることがある。ボールペンは、ペン先にある小さなボールが回転して中のインクを送り出す構造となっている。そのため、ほこりなどが付着して詰まるなど、このボールの回転が悪くなるとインクを送り出すことが できなくなる。
2. ボールペンのインクが出ない時の対処法
前 項でボールペンのインクが出なくなる原因をお伝えしてきた。このようなボールペンのトラブル は、家庭にある道具で簡単に解消することが できる。どれも簡単な方法なので、ぜひ試して ほしい。
ティッシュを使った対処法
ボールペンのペン先の小さなボールの回転が鈍くなっている場合は、インクやほこり、汚れなどが詰まっているからだ。この場合はティッシュに空書きする対処法がおすすめだ。
ティッシュを何枚か重ね、ゆっくりと線を引くように空書きしていく。何度か繰り返していく内に摩擦でボールが回転し、インクが出てくるようになる。
輪ゴムを使った対処法
ボールペンの芯に空気が入ってインクが出なくなっている場合は、輪ゴムを使った対処法がおすすめ。ボールペンの中心にテープで輪ゴムを固定し、輪ゴムの両端を持ってベーゴマを回すようにクルクルと回す。こうすることによって、遠心力を利用してボールペンの芯から空気を抜くことが できるのだ。
輪ゴムの ほかにも、ビニール袋に入れて ふり回す方法もある。 ふり回すことによってインクが飛び散るのが心配な方は、この対処法がおすすめだ。
インクを温める対処法
気温などが低く、インクが固まってしまいボールペンが使えない場合は、温めてインクを柔らかくすれば再び使用できるようになる。インクは人肌程度に温めれば柔らかくなるため、 ボールペンをぎゅっと握って温めてみれば使用できるようになる場合がある。
注意してほしいのは、温める際にライターやドライヤーなどは使わないようにするということだ。ボールペンの変形や故障の原因となってしまうため、おすすめしない。
3. 左利きはボールペンが苦手?その理由と対処法
世の中の多くは右利き用にできており、左利きの方は普段の生活が不便に感じる方も多いだろう。中でも使用頻度の高いボールペンで、インクが出にくいなどといった思わぬ苦労をした経験がある方もいるのではないだろうか。
なぜ左利きだとボールペンが使いづらいのか、その理由と対処法をご紹介しよう。
左利きでボールペンが使いにくい理由はその構造にあった!
ボールペンの構造は前項でお伝えした通りだが、その構造が左利きに不利な作りとなっているのだ。ボールペンはペン先の小さいボールの回転で筆記をしていく。右利きだとペンが右に傾いた状態でボールがスムーズに回転するのだが、左利きだとペン先を紙に押し付ける形になるため、ペン先が圧迫されてしまう。そのためボールの回転が悪くなり、インクが出にくくなる原因となるのだ。
左利きにおすすめなボールペンとは?
左利きの方がボールペンが使いづらい原因がわかった。では左利きの方が使いやすいボールペンの条件とはどのようなものがあるのだろうか。
まずはペン先のボールの回転が滑らかなものを選ぶことだ。購入する際に試し書きをして、好みの書き心地のボールペンを見つけてみよう。
もう一つは加圧式のボールペンを選ぶという方法だ。加圧式のボールペンは、空気の力でインクを押し出して筆記する構造となっているため、ボールの滑りに左右されることがない。通常のボールペンのように温度によって、インクが固まる こともないのがメリットでもある。
結論
ボールペンの構造を理解しておけば、インクが出ないといった急なトラブルでも原因別に対処することができる。対処法も家庭にあるもので簡単に試すことができるため、覚えておくといいだろう。ボールペンは誰もが使う必需品である。愛用のボールペンを少しでも長く使えるように、今回の記事を参考にしてほしい。