さや大根は珍しい野菜のひとつだ。さまざまな調理法で美味しく食べられるのが魅力だ。本記事では、さや大根の特徴や食べ方、栽培について説明していく。さや大根がどんなものか知らない人も、興味をもつきっかけになれば幸いだ。
1. さや大根ってどんなもの?
そもそも、さや大根になじみのない人も多いだろう。どんな食材なのかを見ていこう。
さや大根とは
さや大根は大根の実を指す。花が咲き受粉したあとに、種の入った実(さや)ができる。この実を柔らかいうちに収穫し、食用としたのがさや大根だ。
味は根と似ている
さや大根は一見いんげん豆などにも似た見ためをしているが、味は特徴的だ。生の状態では、根と同じようにピリッとした辛みがある。しっかりとした歯ごたえもあるため、美味しい野菜だといえる。
さや大根は京野菜のひとつ
さや大根は珍しい野菜と感じるかもしれないが、実は京都では意外と有名な野菜だといえる。京都市が認定する「京の旬野菜」にさや大根が含まれており、栽培が推進されているのだ。直売所や市場で見かけることも多いかもしれない。京野菜には面白い形や味のものが多数あるが、さや大根はその中でも変わり種のひとつだといえる。機会があればぜひ手に入れていただきたい。
2. さや大根のおすすめの食べ方:サラダや和え物・炒め物にも
さや大根は、生でも加熱しても美味しく食べられる。ここでは食べ方の例をいくつか見ていこう。
サラダ
ピリ辛の味を活かし、さや大根をサラダに使って食べるのはおすすめだ。レタスや玉ねぎなどと組み合わせて歯ごたえたっぷりのサラダにしても美味しいし、柔らかい野菜を使って食感のアクセントを作っても美味しい。大根サラダを食べたことのある人なら、違和感なく食べられるのではないだろうか。
胡麻和え
さや大根は胡麻和えにしても美味しい。生のまま使うのもよいが、たとえばさっと茹でて辛みをまろやかにすると胡麻によく合う。すり胡麻をたっぷり使って、香り豊かに仕上げるのがとくにおすすめだ。
炒め物
さや大根は炒めて食べるのもおすすめだ。炒めると辛みはおさえられるが、食感はある程度残るので、食べごたえのある炒め物に仕上がる。肉や、ほかの野菜などを自由に組み合わせて作ろう。好みの味付けで楽しみたい。さや大根は、味は大根に似ているが、独特の食感が面白い。新鮮な感覚で調理して食べられるのではないだろうか。さまざまな調理法を試して、美味しいうちに使いきってしまいたい。
3. さや大根は自分で栽培できる?
さや大根は、家庭菜園などで栽培することも可能だ。なかなか買う機会がないかもしれないが、自分で育てれば確実に食べられる。栽培方法を簡単に見ていこう。
大根と同じ要領で栽培する
さや大根の種が市販されているので、まずは手に入れよう。畑に指先ほどの穴を等間隔にあけていき、種を1粒ずつ入れる。あとは大根と同じように育てていけばよい。うまく育つと、丈が大きくなって花が咲く。その後にさやができるので、固くなる前に収穫すればよい。意外と数多く実るので、最初は驚くかもしれない。なお、さや大根用の種を使うと、根はあまり育たない。食用にも向かないので、さやだけを収穫すると割りきろう。
春の初めに種をまけばOK
さや大根の旬は4~11月頃と長い。根のほうとは時期があまり被らないので、気をつけよう。春の初め頃にさや大根の種をまいて育てれば、旬の間に収穫できるはずだ。さや大根は自分で栽培すると面白い野菜のひとつだ。家庭菜園などの環境がある人は、ぜひ一度育ててみるのがおすすめだ。そして収穫したら、美味しく食べていただきたい。
結論
さや大根は旬の京野菜のひとつで、大根の変わり種だともいえる。大根と似た辛みを持つ一方、シャキシャキした独特の食感があり、生食でも加熱調理しても美味しく食べられる。家庭菜園などでの栽培も難しくはないため、試してみる価値はある。もし興味がわいたなら、まずは一度手に入れて食べてみてはどうだろうか。