白いごはんよりも味のついたごはんのほうが好きだという人もいる。炊き込みごはんであれば、おかずが少なくても十分に満足することができるからかもしれない。ここでは、お弁当に炊き込みごはんを入れるときに合うおかずの組み合わせ方や、食べ方について見ていきたい。
1. 炊き込みごはんはお弁当にNG?傷みやすい理由とは
実は、炊き込みごはんは白いごはんよりも傷みの進みが早いので、お弁当に適しているとはいえない。炊き込みごはんが傷みやすい理由を見てみよう。
水分が多いから
細菌が繁殖する条件は温度と湿度である。ごはんの水分量は衛生面に大きく影響するのだ。白いごはんに比べて炊き込みごはんは水分量が多いため、お弁当には向いていない。
具材が入るから
白いごはんの場合、材料は米と水だけだが、炊き込みごはんにはさまざまな具材が加わる。鶏肉や魚介類など傷みやすい具材を加えた炊き込みごはんは、作り立てをなるべく早く食べきるのがベターだ。
2. お弁当に入れる場合の炊き込みごはんの保存方法
炊き込みごはんがお弁当に向いていないとはいえ、適切な保存を心がければお弁当に入れることも可能だ。余った炊き込みごはんを次の日のお弁当に使うこともできる。炊き込みごはんの保存方法を見ていこう。
翌日使う場合は冷蔵保存
夜作った炊き込みごはんを、次の日のお弁当に使うのであれば冷蔵保存がおすすめである。炊飯器から取り出してラップに包み、あら熱を取ってから冷蔵庫に移す。ラップなどでしっかりと密閉することで乾燥や傷みを防げるので、できるだけ空気が入らないように意識しよう。
数日後に使うなら冷凍保存
お弁当に使うまで数日空く場合は、冷凍保存がおすすめだ。解凍するときは水を少しかけて水分を含ませながら加熱するとふっくらと美味しく仕上がる。冷凍保存をすれば3週間ほどもつので、いざというときのためにストックしておいても便利だ。ただし、魚介類の入った炊き込みごはんの日持ちは冷凍保存でも1週間程度。なるべく早く使いきろう。
3. 当日の朝に手早く炊き込みごはんを作る方法
炊き込みごはんをお弁当に使う場合、朝から炊き込みごはんを作る人は少ないはずだ。とはいえ炊き込みごはんはなるべく早く食べきることが望ましい。ここでは、朝に炊き込みごはんを手早く作るポイントをまとめていく。
予約炊飯は控える
夜に仕込んだ具材が傷むリスクがあるため、予約炊飯は控えよう。また、炊飯器メーカーの多くは炊き込みごはんの予約炊飯をNGとしている。調味料の沈殿などにより炊飯器の内釜を傷めたりする可能性があるからだ。
材料をあらかじめ切っておく
朝に米の準備をして具材と調味液を合わせるだけの状態にしておけば、それほど時間をかけずに炊き込みごはんを作れる。
まずは基本的に朝には包丁を使わないように、材料の準備を前日に終わらせておくことがポイントだ。人参やゴボウなどを切って冷蔵庫で保管しておき、朝に炊飯器に加えよう。
具材に缶詰を活用する
肉の準備などが面倒であれば、ツナやさんまの蒲焼缶など下処理のいらない魚の缶詰を使ってみるのもよいだろう。
出汁や調味料は当日に合わせてもよいが、前日に作って保存しておいてもよい。
4. 炊き込みごはんのお弁当に合うおかずとは
炊き込みごはんには糖質、たんぱく質、野菜と、必要な栄養素がバランスよく揃っている。これだけでも十分ではあるが、より栄養バランスがよくなるように工夫していこう。
シンプルな和風のおかずが合う
炊き込みごはんにはうま味があるので、シンプルなおかずを合わせるのがおすすめだ。メインおかずは焼き鮭や厚焼き卵。味のバランスを考えて副菜となる野菜のおかずは煮物や酢の物といった和食中心のものが適している。
彩りがきれいなミニおかずを加えよう
炊き込みごはんの色は茶色がかっているので、色味が華やかなおかずが望ましい。人参を花形に切ったりミニトマトをのせたりと、色鮮やかな野菜を随所にのせて見ためから楽しめるように工夫してみよう。
結論
炊き込みごはんは白ごはんより傷みやすいが、適切な保存をしていれば夜に炊いた炊き込みごはんを次の日のお弁当に使うことも可能だ。水分量の多い炊き込みごはんは、衛生面に充分に配慮しながら楽しいお弁当タイムのおともに役立てよう。