バジリコパスタは、バジリコを使ったパスタのこと。緑色が鮮やかなバジリコは独特の香りが特徴で、日本でも人気の香草だ。今回は、バジリコパスタの基本から、大葉を使って作る方法、アレンジ方法まで紹介する。簡単に作れてアレンジの幅も広いので、ぜひマスターしておこう。
1. ジェノベーゼとは違う?バジリコパスタとは
バジリコパスタとは、シソ科の香草であるバジリコを使ったパスタのことを指す。強い香りが特徴で、インドが原産地。バジリコはイタリア語だが、英語名のバジルという名前でも日本で広く親しまれている。バジリコはトマトとの相性がよく、トマトソースとともにパスタやピザ、煮込み料理などに使われることも多い。バジリコパスタと聞いて、ジェノベーゼを思い浮かべる人も多いだろう。バジリコパスタはバジリコを使ったパスタ全般を指すのに対して、ジェノベーゼは細かく刻んだバジリコを松の実やチーズ、オリーブオイルと混ぜて作るソースのことを指す。ジェノベーゼという言葉は本来「ジェノバ(イタリアの都市名)の」という意味の言葉で、日本でいうジェノベーゼは、イタリア語で「ペストジェノベーゼ」という。
2. 生バジルでバジリコパスタの作り方
バジリコパスタを作るには、すでにジェノベーゼになっているレトルトタイプのソースや、乾燥バジリコが瓶詰めにされた商品を使うのもよいが、バジリコのフレッシュな香りを楽しみたいなら、生バジルを使うのがおすすめ。ここでは、生バジルを使ったバジリコパスタの作り方を紹介していこう。生バジルを選ぶときは、鮮やかな緑色で、葉っぱが先までピンとしているものを選ぶといい。フライパンで熱したオリーブオイルににんにくを入れ、香りが出てきたところで生バジルを手でちぎって入れる。生バジルの香りが出て、にんにくがきつね色になったところで火を止め、茹でたパスタと茹で汁、一口大に切ったトマトと生ハムを加えて全体をさっと絡める。盛り付けのときには、パルメザンチーズと生バジルの葉をのせれば、香り高いバジリコパスタの完成だ。
3. 大葉のバジリコパスタの作り方
バジリコパスタは、本来バジリコを使って作るパスタだが、大葉で代用しても美味しくいただける。バジリコも大葉も同じシソ科の植物で、どちらも年間通して流通している。バジリコはイタリア料理を中心に使われる甘くさわやかな香草なのに対し、大葉は和食でよく用いられる清涼感が特徴的な香草である。ここでは、バジリコパスタを大葉で作る方法を見ていこう。大葉は、特徴でもある香りが飛ばないよう水洗いはせず、キッチンペーパーで汚れをふき取る。大葉とにんにく、塩、オリーブオイル、松の実などとともにフードプロセッサーにかけ、大葉のジェノベーゼソースを作る。茹でたパスタをソースと混ぜ合わせてから器に盛り、仕上げに粉チーズや生ハム、千切りにした大葉を飾ったら完成。大葉で作る和風バジリコパスタと、バジリコで作るバジリコパスタを食べ比べてみても楽しいだろう。
4. バジリコパスタのいろいろアレンジ
ここからは、バジリコパスタのアレンジ方法を見ていこう。季節問わず入手できるバジリコだが、夏場はぜひ冷製バジリコパスタで楽しみたい。基本の作り方は、冷やしても硬くならないよう柔らかめに茹でたパスタを水で冷やし、ジェノベーゼソースを和えるだけ。パスタを茹でるときにシーフードミックスを一緒に茹でれば洗い物も増えず、夏野菜のトマトを添えれば暑い時期にぴったりのバジリコパスタが楽しめる。家にフードプロセッサーがない場合でも、バジリコや大葉やパセリをみじん切りにし、熱したオリーブオイルとにんにく、塩コショウで炒めればジェノベーゼ風ソースを作ることができる。ショートパスタに和えても、美味しく楽しめるだろう。生バジルが手に入らない場合、瓶詰めのドライバジリコが便利。にんにくや白ワインでシンプルに味付けたパスタにふりかけるだけで、即席バジリコパスタが楽しめる。
結論
いつものパスタに添えるだけで、一気に本格的な雰囲気が出せるバジリコ。香り高い生バジルのほかに、すでに加工されたバジリコ調味料も多数販売されているので、バジリコパスタは手軽に作れるメニューの一つだ。休日に家族で囲む食卓で、ぜひ披露したい料理といえるだろう。