ベンチプレスに取り組む方の多くが目指す100kgの壁。上級者レベルだけあって、持ち上げることは容易ではなく、相当なトレーニングと期間を要する。そんな100kgの壁を越えた後に待ち受けるのが120kgの壁である。アスリートレベルといわれているだけあって、難易度は100kgの比ではない。本記事では、ベンチプレス120kgの凄さをはじめ、持ち上げるためのトレーニング法や注意点について解説する。
1. ベンチプレス120kgは凄い?
ベンチプレス120kgは、長い年月をかけてトレーニングを積み重ねることでようやくたどり着ける領域であり、一朝一夕で持ち上げれるようになるほど簡単なものではない。とはいえ、筋トレ初心者にとってはどれほど凄いことなのか、いまいちピンと来ないだろう。ここでは、120kgを持ち上げるのがいかに凄いことであるかを解説していこう。
平均重量は約40kg
初心者の男性のベンチプレス平均重量は約40kgである。男性の平均体重が約65kgであることから、体重の6割程度の重量を持ち上げていることになる。120kgともなると、重量は約3倍になり、体重のほぼ倍にもなる。もちろん、体格が大きいほど筋肉量も大きくなるため難易度は下がるが、体重85kgの方であっても120kgを持ち上げるには上級者レベルでなければ難しい。そう考えると、いかにベンチプレス120kgが凄い重量であるのかがわかるだろう。
120kgはジム内でトップになれるレベル
ベンチプレスは、100kgを持ち上げられると周囲から一目を置かれるレベルであるといえる。そして、さらに高難度である120kgに到達すると、一目を置かれることはもちろん、ジム内でもトップクラス、規模によっては一番にもなれるほどの存在なのだ。
2. ベンチプレス120kgへの道【トレーニング法】
ベンチプレス120kgを上げたいのであれば、やみくもにトレーニングをしていてはいけない。目標達成のためには、正しいトレーニング法を身に付けることが重要である。ここでは、120kgを上げるための具体的なトレーニング法について解説する。
おすすめトレーニング法
ベンチプレス120kgを目指すためのおすすめトレーニング法は次のとおりである。
- 自分が上げられる最大重量の半分の重さで10回
- 最大重量の70%の重さで3回
- 最大重量の80%の重さで3回
- 最大重量の90%の重さで3回
自分が上げられるベンチプレスの最大重量が50kgの場合、まずは25kgでウォーミングアップを行い、35kg、40kg、45kgという具合に負荷を大きくしていくといいだろう。高重量を上げるためには、自分が上げられる最大重量に慣れることが大切だ。そのため、トレーニングにおいてはなるべく限界に近い重量を上げるよう心掛けてほしい。回数の多さよりも、少ない回数でも重さに慣れるほうが重要であることを理解しておこう。
トレーニングの頻度
トレーニングの頻度は、2~3日の間隔を空けながら行うことをおすすめする。毎日行うよりも、しっかり筋肉を休ませたほうが成長も早く、パフォーマンスも向上するからである。ただし、間隔を空けすぎてしまうと筋肉が元通りになってしまうため、休みすぎにも注意が必要だ。
3. ベンチプレス120kgへの道【注意点】
ベンチプレス120kgを達成するために注意しておいてもらいたいことがある。それは、怪我の予防である。ベンチプレスは、120kgのような高重量になればなるほど怪我のリスクが高まる。万が一怪我をしてしまっては、治るまでの期間はトレーニングができないため、築き上げてきたものが一からのスタートとなってしまいかねない。
正しいフォームを身に付ける
では、怪我をしないためにはどうすればいいのか?それは、「正しいフォームを身に付けること」である。間違ったフォームでベンチプレスを行うと、肩や腰への負担が大きくなり怪我につながりやすい。ベンチプレスを行う際は、次のポイントに気をつけながら行うようにしよう。
- 親指はバーをしっかり握りこむ
- 手の位置は肩幅の1.5倍を目安にする
- 肩甲骨を寄せた状態で台に固定する
- 足は力が入れやすい位置で固定する
- 楽に安定できる肩関節の真上にバーを持ってくる
- 腕が地面と垂直になる位置にバーを下ろす
- 反動をつけたりお尻を浮かせたりしないようにバーを上げる
ベンチプレスで起こりやすい怪我としては、肩甲骨を寄せずに行うことによる脱臼や、お尻を浮かしてしまうことによる腰痛が挙げられる。これらの怪我は、正しいフォームを身に付けておけば防げる怪我であるため、120kgを目指すなら最低限覚えておくようにしてもらいたい。
結論
ベンチプレス120kgがいかに凄い重量であるかがわかってもらえただろうか。初心者が120kgを目指す場合はまず、自分の体重を持ち上げることを目標にはじめることをおすすめする。大きな目標も大切だが、小さな目標を立てて地道にトレーニングを積み重ねていくことがモチベーションを保つためのコツである。そのうえで、焦らずに時間をかけながら120kgを目指してみてほしい。