三杯酢とは、酢と醤油に砂糖やみりんで甘みを足した合わせ酢のことで、酢の物を作る際によく使われる調味料だ。本記事では、三杯酢の特徴や調味料の割合について紹介していく。家にある調味料だけで作れる三杯酢は、簡単な前菜からメイン料理の味付けまで幅広いレシピに用いられる万能選手なので、ぜひ覚えてほしい。
1. 基本の三杯酢の割合
まず、三杯酢の基本となる割合をみていこう。
三杯酢の割合と作り方
三杯酢の基本は、酢、醤油、砂糖またはみりんの割合を1対1対1で合わせたものだ。砂糖を使う場合は、軽く加熱しきちんと溶かして使うのがポイントだが、沸騰しすぎると酢の酸味が損なわれるので気を付けてほしい。酸味が強いのが苦手という人は、マイルドな酢を使ったり砂糖やみりんを多めに入れたりしてみてはどうだろうか。また、塩分が気になる人は醤油の割合を減らすなど、基本の配合をもとに、自分好みの三杯酢の割合を見つけるのがおすすめだ。
二杯酢との違いは
二杯酢は、酢と醤油を同じ分量であわせた合わせ酢だ。甘みがないのでタコや魚介類の酢の物に用いられることが多い。また、さっぱりとした二杯酢は、餃子などの油っこい料理のタレや、ところてんのタレとしても最適だ。
2. 出汁入り三杯酢の割合
酢の酸味をマイルドにするため、三杯酢に出汁を加える方法もある。その際の、三杯酢の割合や作り方を説明していこう。
出汁入り三杯酢の作り方
酢、醤油、砂糖、酒、出汁を鍋に入れて火にかけ、砂糖が溶けたらかつお削り節を加え沸かす。沸騰したら火を止めて冷まし、漉したら完成だ。出汁やかつお節を加えることにより旨みや香りがプラスされ、基本の三杯酢よりも酢の酸味が弱くなって全体的にまろやかになる。
出汁入り三杯酢の割合は
出汁入り三杯酢を作る際の割合だが、酢、醤油、砂糖もしくはみりんを同量ずつ合わせたものに、好みの量の出汁を加えるだけだ。酸味をおさえた風味のある酢の物にしたいなら、合わせた調味料に対して半量程度の出汁を加えればよいだろう。ドレッシング用など出汁の効いた三杯酢を作る場合は、出汁の割合をより増やすことで、そのままでも飲めるくらいのまろやかな三杯酢になる。料理によって出汁の量を調整しながら、家庭の味を追求するのも楽しいだろう。
3. 三杯酢の砂糖やみりんの割合
三杯酢の基本の割合は上記で説明した通りだが、甘みを加える調味料の砂糖とみりん、どちらを使用するかで、味やまろやかさが多少変わってくる。ここでは、砂糖とみりんの使い分けと、三杯酢を作るときの砂糖とみりんの割合について紹介しよう。
砂糖とみりんの割合は
さとうきびから精製した砂糖は、蒸したもち米や米麹、焼酎などのアルコールを原料とするみりんより甘みが強いため、三杯酢に砂糖を使う場合の割合は、1より少し少なめにするとよいだろう。みりんを使った場合の割合は、基本の1が目安となる。甘めが好みの人は砂糖、旨みやコク、上品な甘みを出したいならみりんを使うなど、料理と好みに合わせて使い分けるのがポイントだ。
作り方のポイントは
砂糖を使って三杯酢を作る場合は、きちんと溶かすために一度火にかける。みりんを使う場合は、熱して余分なアルコールをとばす必要があるが、少量ならラップをせずに電子レンジに入れ、600Wで1分30秒加熱すると簡単に煮切ることができる。
4. もずくやアジの三杯酢の割合
三杯酢を使った料理といえば、もずく酢やアジの南蛮漬けを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。三杯酢と材料を合わせるだけでさっぱりとしたヘルシーな一品が仕上がる。料理に合わせた調味料の割合も説明するのでぜひ参考にしてほしい。
もずく酢
三杯酢の割合は基本の分量より砂糖やみりんを減らし、酸味を効かせるのがポイント。生のもずくにかけ、千切りしたきゅうりやしょうがをのせると彩りのよいもずく酢の完成だ。
アジの南蛮漬け
アジの南蛮漬けを作る場合、三杯酢の割合は酢と砂糖やみりんは同量で、醤油を少なめにして甘酸っぱく仕上げることだ。それを、油でカラッと揚げたアジと野菜に漬け込む。また、三杯酢に出汁を加えると、風味豊かな合わせ酢になって野菜まで美味しく食べることができるだろう。
結論
今回は、二杯酢や三杯酢の割合について紹介した。基本の配合を覚えておくと、あと一品ほしいとき、さっと作れてとても便利な合わせ調味料となる。酢ならではの酸味を生かしながら、副菜からメイン料理まで、幅広く使ってほしい。