乾燥剤はさまざまなシーンで役立つ。たとえば湿気がこもりやすいクローゼットやシューズボックスに置いたり、湿気に弱い食品の保存容器に入れたりできるほか、スマホを水没させてしまったときに使える場合もあるのだ。便利な乾燥剤だが、もし家にない場合はほかのアイテムで代用できるのだろうか?乾燥剤の代わりになるアイテムや食品をはじめ、お菓子などの袋に入っているシリカゲルについても解説しよう。
1. 乾燥剤の代用品【アイテム編】
まずは乾燥剤の代用品となるアイテムを2つ紹介する。使用シーンに応じて使いやすいほうを選んでほしい。
重曹
掃除や洗濯にも役立つ重曹だが、実は乾燥剤の代用品になる。重曹は水に溶ける性質があるため、乾燥剤のように水分を吸収しやすい。重曹の袋を開けっ放しにすると中の重曹が固まってしまうことがあるが、これは空気中から吸い取った水分による現象だ。重曹を乾燥剤の代用として使う場合、空のビンやボトルに重曹を入れて置いておくといい。
爪楊枝
少し意外だが、乾燥剤の代用品として爪楊枝も役立つ。たとえば塩は湿度の変化によって固まりやすくなるが、塩の小瓶の中に爪楊枝を1本入れておくだけで、爪楊枝が空気中の水分を吸収してくれるのだ。誤食に気をつける必要はあるものの、爪楊枝は木でできているため食品の中に入れても心配ないだろう。
2. 乾燥剤の代用品【食品編】
重曹や爪楊枝のほかに、とある食品も乾燥剤の代用品となる。
それは米だ。生の米粒をフライパンなどで炒っておくことで、米が空気中の湿気を吸収するようになる。一般的に米はどこの家庭にもあるものなので、乾燥剤として使えると非常に便利だろう。
米を乾燥剤の代用として使う場合、フライパンに米を入れて弱火でこがさない程度に炒めよう。米粒がきつね色になったら火を止め、皿に移してしっかり冷ます。熱が取れた米をガーゼやお茶用のパックなどに入れたら、乾燥剤として代用できる。ガーゼなどで包んで塩の小瓶に入れておくのもいいだろう。
3. スマホ水没の際に役立つ乾燥剤の代用品
乾燥剤が使われる意外なシーンが、スマートフォンを水没させてしまったときだ。お風呂やトイレに落とした、海やプールの水がかかったなどのトラブルで、大事なスマホをうっかり濡らしてしまったことはないだろうか。
乾燥剤でスマホについた水気を除去しよう
スマホを水没させてしまったら、まずは本体についた水分を拭き取ろう。このとき、イヤホンや充電ケーブルの差し込み口もしっかり拭いておきたい。またデータを保護するためにも、SIMカードやSDカードは早めに取り外そう。
その次に大切なプロセスが「乾燥」だ。スマホと乾燥剤をジップロックなどにまとめて密封し、本体内部まで入り込んだ水分を完全に乾かすといい。
後述する「シリカゲル」などを使うのがおすすめだが、ない場合はほかのアイテムで代用しよう。代用品として炒った米を用意するのも手だ。
シリカゲルはお菓子などの袋に入っていることも多いため、きちんとした乾燥剤がない場合には代用もできる。
ただし場合によってはダメージが大きいことも考えられる。復旧が難しいようであれば無理をせず、修理を依頼することを検討しよう。
4. お菓子の袋に入っている乾燥剤で代用してもいいの?
先ほど「乾燥剤はお菓子などの袋に入っているシリカゲルでも代用できる」と述べたが、お菓子や食品の袋に同梱されているシリカゲルは、ほとんどの気体や液体を乾燥させる性質がある。
このシリカゲルを捨てずに取っておくと、乾燥剤がない場合に代用できるだろう。使用シーンに合わせ、これまで代用品として紹介してきたアイテムと使い分けてみよう。
使い終わったシリカゲルは再利用できる?
シリカゲルが乾燥剤として優れている点は、湿気を吸っても溶けたりふくらんだりせず、再利用できるところだ。再利用するには袋からシリカゲルを出し、フライパンでゆっくり温めて水分を飛ばすといい。ピンクや白色のシリカゲルが青色になったら火を止めよう。
また電子レンジで温める方法も効果的だが、一気に熱すると破裂するおそれがあるため十分に注意したい。
結論
乾燥剤の代用品として、重曹や爪楊枝、米粒、お菓子などの袋に入っているシリカゲルを紹介してきた。クローゼットなどの湿気を取りたい場合は重曹、塩など調味料の小瓶に入れたいときは爪楊枝や米粒、水没させたスマホに使いたいときはシリカゲルなど、使用する状況に合うものを選んでほしい。