「怒らない人」ってどんな人?
「怒らない人」と聞いたとき、あなたの頭には誰が思い浮かびますか? 「いつもにこにこしている人」「どんな相手に対しても人当たりが良い人」「遅刻やミスをしても、冷静に対応してくれる人」「お笑い芸人の●●さん」。どれか当てはまるものはありましたか? この例から見てみても、「怒らない人」にも様々なタイプがいると言えそうです。
「怒らない人」って、実は怖い?
そして、普段からすぐに怒りだす人よりも、普段は「怒らない人」の方が、実は怖いことがある…という体験をしたことはありませんか? どんなことをしても怒らずに許してくれる状態というのは、我慢しているのか、達観しているのか、突き放しているのか…何を考えているのか分からず、かえって怖い場合もありますよね。
また、普段「怒らない人」だからこそ、怒るようなときは、よっぽどの事態があったと考えられます。穏やかな「怒らない人」が滅多に見せない形相や声で怒った時のギャップは、怒らせてしまったこと自体にショックを受けてしまうかも。怖いというより、本当に何かやらかしてしまった、起きてはならないまずいことが起きた、という衝撃の方が強いかもしれません。
「怒らない人」の特徴を深掘り
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続いて、「怒らない人」にはどのような特徴があるのか、見ていきましょう。身の回りの人たちや、自分に当てはまる特徴があるかどうかも、ぜひ振り返ってみてください。
特徴
- 他人に関心がない
- 視野が広い
- 冷静な性格
他人に関心がない
「怒らない人」が怖いといわれる理由の一つでもある特徴です。そもそも、他人に関心がないため、相手が何をしようが自分には関係ないというスタンス。したがって、他人に対して「怒る」という感情が芽生えない傾向にある人が多いようです。
視野が広い
「怒らない人」は、視野の広い人が多いと考えられます。視野が広く、様々な可能性を考慮することができる「怒らない人」は、問題やミスに対して怒ることなく対処することができるのです。
冷静な性格
「怒らない人」印象のある人の多くはは、冷静な性格を備えていることが多そう。「怒る」ことの意味や、「怒る」ことで考えられるデメリットを冷静に分析しているため、「叱る」「指摘」することはあってもそのやり方も上手く、よほどのことがない限り「怒り」を表現することは少ないでしょう。
また、感情をコントロールすることにも長けており、一時の激情で問題を拗らせたり、人間関係を悪化させることが少ないのは、メリットといえるかもしれません。
「怒らない人」の心理とは?
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「怒らない人」の特徴を見てみると、冷静であったり、物事を俯瞰してみることができたり、長所と捉えられる面が多くあることが分かったのでは?
ところが「怒らない人」のことを「冷たい」と感じた経験がある人も多いのでは? 具体的に見ていきましょう。
心理
- 面倒ごとに巻き込まれたくない
- 周りにどう思われるか不安
- 疲れるのが嫌
面倒ごとに巻き込まれたくない
「怒る」という感情は、基本的にマイナスの感情です。怒られると悲しい気持ちになったり、嫌な気持ちになることが多いのではないでしょうか。
つまり、「怒る」ことは、相手との関係を悪化させたり、事態を複雑化させる可能性を含んでいます。「怒らない人」は、そういった面倒ごとに巻き込まれたくないという気持ちが強い傾向にあるようです。
周りにどう思われるか不安
先に述べたように、「怒る」行為にはネガティブなイメージがあります。そのため、「怒る」ことで周りの人からどう思われるのかを気にしてしまうのです。
疲れるのが嫌
「怒る」行為は、エネルギーを消費します。時には相手の過ちを叱って正してあげることも大切ですが、「怒らない人」は、エネルギーを消耗したくないため「いいんじゃない?」と流してしまうことも。
「怒らない人」が被るデメリットはある?
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「怒らない人」の特徴や心理から、穏やかなだけではなく、冷静で効率的な人物像を窺うことができたのではないでしょうか? 一方で、「怒らない人」にはデメリットもありそう。
デメリット
- ストレスをため込みやすい
- 自分の意見を主張できない
- 冷たい人だと思われる
ストレスをため込みやすい
「怒る」ことはエネルギーを使いますが、一方で感情を爆発させるためストレス発散にも繋がります。しかし、「怒らない人」は感情を発露させる場がないため、ストレスをため込みやすいのです。
自分の意見を主張できない
「怒らない人」の中には、そもそも「怒る」ことが苦手な人もいます。そういうタイプの人は、感情を発露させたり、自分の意見を言うなど、自己主張が苦手な人が多いです。
冷たい人だと思われる
他者に関心が無かったり、面倒ごとに巻き込まれたくないタイプの「怒らない人」は、周囲から冷たい人だと思われてしまうことがあります。「怒らない」ことは冷静でいられる反面、人間関係においてはデメリットとして働いてしまうことが少なくないようです。
「怒らない人」になるためにはどうしたら良い?
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「怒らない人」にはデメリットもありますが、普段から怒りやすい人にとっては参考にすべき点も多いはず。最後に、「怒らない人」になるためにはどうしたら良いのか、その方法について見ていきましょう。
怒らない人になるためには
- 期待しすぎない
- 話をよく聞く
- 自分が怒りやすい人だと自覚する
期待しすぎない
過度に他者や物事に期待しすぎることで、相手が自分の思い通りのことをしないとイライラすることがあります。自分の理想を押し付けないように意識することで、「怒らない人」に近づけるのではないでしょうか。
話をよく聞く
「こうにちがいない」とネガティブに思い込むことで、うまくいかないとイライラすることも。相手の話をよく聞いて、状況を客観的に判断できるようになりましょう。
自分が怒りやすい人だと自覚する
怒りっぽいなと悩んでいる人は、自分が感情的になりやすいことを意識しながら生活すると良いでしょう。怒ってしまいそうになるときは、一度ぐっとこらえてみてください。
「ストップシンキング」といって、反射的に怒ることを防ぐための方法があります。「ストップ!」や「1、2、3」と心の中で唱えて、思考を一旦停止して意識的に間を置きましょう。そうすることで、一時的な怒りの感情を抑えることができるといわれています。
最後に
今回は、「怒らない人」の特徴や、心理、デメリットなどを詳しく紹介しました。「怒らない人」は、周囲からは「冷たい人」だと思われてしまうこともありますが、冷静で客観的な判断ができるという一面も持っています。
長所を生かせるように、ぜひ本記事を一つの参考にしてみてくださいね。
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