国別対抗戦2021
● 日程
4月15日(木)~18日(日)
● 場所
日本・大阪
● 見どころ
先月スウェーデン・ストックホルムにて無事幕を閉じた世界選手権からわずか3週間。
いまだ興奮冷めやらぬ中、15日(木)より日本・大阪を舞台に「国別対抗戦 2021」が開幕する。
2年に1度開催される国別対抗戦に参加できるのは世界ランキングの上位6か国。
男女シングル、ペア、アイスダンスの4種目の総合成績で順位を争う団体戦形式となっている。
国際スケート連盟認定試合ながら、チーム一丸となった応援合戦など、普段の大会とは少し異なる雰囲気が楽しめるのも見どころのひとつ。
また2014年よりオリンピックにも団体戦が正式な種目として採用されていることから、来年に控えた北京オリンピックの前哨戦としても注目されている。
男子シングル日本代表は羽生結弦、宇野昌磨!
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羽生結弦選手にとって、今シーズン新たに用意した両プログラムを披露するのは、この大会が3試合目。
昨年12月の全日本選手権で既に、初戦とは思えない圧巻の演技を披露してくれたが、これまで滑り込むことで曲と一体化し、極上のプログラムを作り上げてきた羽生選手だけに、今後試合数を重ねれば重ねるほど、その完成度はさらに頂へと近づいていくはず。
世界選手権でも何度も口にした、絶対的な目標「4回転アクセル」。幾度も"不可能"を"可能"に変えてきた羽生選手の成功までの道のりの過程を、この大会でも見ることができるだろう。
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![](https://scdn.line-apps.com/stf/linenews-issue-1458/rssitem-26536080/54c1dcad98f620a7b32f27aeac5424e88a7f6249.png)
宇野昌磨選手の2シーズン目を迎えたプログラムは、遠いスイスの地でステファン・ランビエールコーチのもと、さらに情感豊かに、観る者の心に訴えかけるものへと進化。
世界選手権を終え、新たなシーズンを迎えるような気持ちで臨みたいと語る今大会。前回大会では、トリプルアクセル―4回転トーループという世界初の大技に果敢に挑む姿が印象的だったが、長らく試合で封印していた4回転ループとともに今後挑戦を視野に入れているという。
葛藤の時期を経て、自分自身に課していた様々な制約を取り払い、新たな気持ちでスケートへと向き合う宇野選手の"スタート"となる試合。自ら拳を掲げ、渾身のガッツポーズが飛び出すような演技に期待したい。
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前回優勝のアメリカ、フィギュア大国ロシアなど強豪国がしのぎを削る!
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前回金メダルに輝いたアメリカからは、ネイサン・チェン選手、ジェイソン・ブラウン選手が出場。
2018年世界選手権以降、負けなしでひた走るチェン選手は、先月の世界選手権はショートで珍しくミスがあったものの、フリーで4回転ジャンプを5本決め、3連覇を達成。無敗記録を更に更新した。
複数の4回転ジャンプが必須の"真・4回転時代"にあって、4回転ジャンプなしでメダル争いに挑むのがブラウン選手。"氷上の芸術"と呼ばれるフィギュアスケートを体現するかのような美しいスケーティングを武器に、昨年の四大陸選手権では銀メダルを獲得している。
![](https://scdn.line-apps.com/stf/linenews-issue-1458/rssitem-26536080/cae28d2a2dfef7e2bb44d560257ae17bc00d07ce.jpg)
日本、アメリカとともにメダルの色を争ってきたフィギュアスケート大国・ロシア。
男子シングルには、不動のエース、ミハイル・コリヤダ選手、期待の新星、エフゲニー・セメネンコ選手が代表として名を連ねている。
持病の手術により昨シーズン全休したコリヤダ選手だったが、以前から定評のあるスケーティングスキルはもちろん、一時苦戦していた印象のあるジャンプにも安定感が増し、パワーアップした姿でカムバック。代名詞ともいえる4回転ルッツは今シーズンのプログラムにはまだ組み込んでいないが、オリンピックに向け今後メダル争いの一角を担うことになるだろう。
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さらにカナダからは、キーガン・メッシング選手とともにカナダ男子フィギュア界を牽引するナム・ニューエン選手、2020年カナダ選手権で優勝したロマン・サドフスキー選手が出場。
そしてイタリア代表はイタリアの若きナショナルチャンピオン、ダニエル・グラスル選手。出場が予定されていたマッテオ・リッツォ選手が急遽欠場となり、男子シングルは一人での参加となるが、基礎点が高いループ、ルッツ、フリップ3種類の4回転を一つのプログラムに入れる高難度構成で存在感を発揮してくれるだろう。
最後にフランスからは、グランプリシリーズでも何度も表彰台に上がり、常に氷の上で抜群の存在感を放つケヴィン・エイモズ選手、難度の高い4回転ルッツを装備するアダム・シャオ・ヒム・ファ選手がエントリー。
男子のショートプログラムは15日(木)開催。オリンピックプレシーズンを締めくくる、選手それぞれの渾身の演技をお見逃しなく。
● 男子シングル主な出場選手
● 全出場選手
<男子シングル>羽生結弦/宇野昌磨
<女子シングル>紀平梨花/坂本花織
<ペア>三浦璃来&木原龍一
<アイスダンス>小松原美里&小松原尊
Team Japan
<男子シングル>ミハイル・コリヤダ/エフゲニー・セメネンコ
<女子シングル>アンナ・シェルバコワ/エリザベータ・トゥクタミシェワ
<ペア>アナスタシヤ・ミーシナ&アレクサンドル・ガリアモフ
<アイスダンス>ビクトリア・シニツィナ&ニキータ・カツァラポフ
Team Russia
<男子シングル>ネイサン・チェン/ジェイソン・ブラウン
<女子シングル>カレン・チェン/ブレイディー・テネル
<ペア>アレクサ・クニエリム& ブランドン・フレイジャー
<アイスダンス>ケイトリン・ホワイエク&ジャン=リュック・ベイカー
Team USA
<男子シングル>ナム・ニューエン/ロマン・サドフスキー
<女子シングル>ガブリエル・デールマン/アリソン・シューマッハ
<ペア>ロリー=アン・マット&ティエリー・ファーランド
<アイスダンス>キャロラーヌ・ソシース&シェーン・フィリス
Team Canada
<男子シングル>ダニエル・グラスル
<女子シングル>ララ・ナキ・ガットマン/ジュネーベラ・ネグレロ
<ペア>ニコル・デラ・モニカ&マッテオ・グアリゼ
<アイスダンス>シャルレーヌ・ギニャール&マルコ・ファブリ
Team Italia
<男子シングル>ケヴィン・エイモズ/アダム・シャオ・ヒム・ファ
<女子シングル>レア・セルナ/マイヤ・マザラ
<ペア>クレオ・アモン&デニス・ストレカリン
<アイスダンス>アデリナ・ガリャビュワ&ルイ・トーロン
Team France
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写真/アフロ 取材・文・構成/轟木愛美