チャールズ国王の組織の幹部メンバーが人種差別的な発言をしたとされる件について、ウィリアム皇太子夫妻が、「がっかりしている」と声明を発表した。
皇太子夫妻の広報官は、現地時間で11月30日にPage Six誌を通し次のような声明を発表した。
「ゲストの身に起こったことを聞き、本当に残念に思いました。私たちの社会において、人種差別はあってはなりません。人種差別的な発言は容認できるものではなく、発言を行った者は直ちに身を引くのが筋です」
家庭内暴力の被害にあった女性や少女を擁護する団体「Sistah Space」のCEOを務めるンゴジ・フラニ氏は、バッキンガム宮殿で行われたカミラ王妃主催のイベントで、人種差別を受けたと訴えた。
30日にアップした告発のツイートの中で、フラニ氏は次のように綴っている。
「昨日のバッキンガム宮殿訪問に関して、複雑な気分になっている。到着して10分後、メンバーの一人である“SH夫人”が近づいてきて、私の名札を見るために髪の毛を除けた。その後次のような会話を交わして、イベントが終わるまでずっと、私の頭はぼーっとしてたわ」
Mixed feelings about yesterday's visit to Buckingham Palace. 10 mins after arriving, a member of staff, Lady SH, approached me, moved my hair to see my name badge. The conversation below took place. The rest of the event is a blur.
— Sistah Space (@Sistah_Space) November 30, 2022
Thanks @ManduReid & @SuzanneEJacob for support🙏🏾 pic.twitter.com/OUbQKlabyq
その会話の中でこの“SH夫人”は、フラニ氏に対し「どこの出身なのか」、「国籍は何か」と繰り返し尋ねた。フラニ氏が「イギリス生まれです」と答えると、夫人は、「違う、実際の出身地はどこなのか?あなたたちは皆どこの国から来たのか?」と尋ねたという。
フラニ氏は“SH”という頭文字を用いて告発を行ったが、Washington Post誌は、人種差別的発言はウィリアム王子の代母であるスーザン・ハッセー夫人によるものだったと報じた。
バッキンガム宮殿によれば、その後スーザン・ハッセー夫人は謝罪の言葉を述べ、「身を引いた」とされている。
ウィリアム皇太子夫妻に加え、バッキンガム宮殿も次のような声明を発表している。
「私たちはこの事件を極めて深刻に受け止め、直ちに調査し、その全容を解明しました。人種差別的発言は容認できず、深く遺憾に思っております」
またバッキンガム宮殿はフラニ氏に連絡を取り、「彼女の経験のすべての要素を直接話し合うため」に宮殿へと招待したと明かしている。
MTV NEWS