現地時間11月5日に米ヒューストンにて開催されたトラヴィス・スコット主催のフェスティバル「Astroworld」で、大勢のオーディエンスが一斉にステージへと殺到したために観客席で将棋倒しが起こり、300人以上が負傷、10代の若者を含む計8人が死亡した。
事故は、この日の夜9時38分ごろに起こった。ステージでは主催者のトラヴィスがパフォーマンスを披露していただのが、そんな彼の姿をより近くで見ようと、大勢の観客がステージの方向へと押し寄せた。フェスティバルのチケットは売り切れており、何万人という音楽ファンが会場に来ていた。人々が前方へと押し寄せるにつれ、もともと最前線にいた観客たちが押しつぶされるような形になったのだ。
当時の状況について、ヒューストン消防署のサムエル・ぺーニャ氏は、次のようにコメントしている。
「人々が前へ前へと押し寄せたことでパニックが生じ、ケガをする人が出始めました。そして人々が転倒し始め、意識を失う人が出てきたことで、さらなるパニックを呼ぶことになったのです」
その後20人が地元の病院へと搬送されたが、この時そのうちの11人は心肺停止状態だったという。
11月6日の段階で8人が死亡、13人がいまだ病院に入った状態で、うち18歳以下の未成年が5人、10歳の子に至っては危篤状態だという。
また同日の夜には、トラヴィスが事故についてインスタグラム・ストーリーズ上で声明を発表。次のように綴っていた。
「昨晩亡くなった方々のご冥福をお祈りします。今実は、亡くなった方々のご遺族を特定しようとしているところです。この辛い時期を乗り越えられるよう、ご遺族をサポートしたいと考えています」「僕にとってファンはとっても大切な存在で、いつだってポジティブな思い出を残してあげられたらと思っています」
世間からは、トラヴィスは事故が起きる前にすぐにコンサートを中止するべきだったと指摘する意見が多数寄せられているが、ある情報筋はPage Six誌に対し、「トラヴィスは、観客席で何が起きているのか知らなかった。痛ましい事故が起きてすごくショックを受けていて、完全に我を忘れている。あんな彼は見たことない、涙を流していた」と、トラヴィスを擁護するコメントを発していた。
MTV NEWS