度重なる核実験に加えて様々な浪費により、金正恩(キム・ジョンウン)氏が父の金正日(キム・ジョンイル)氏から相続した秘密資金が尽きかけているという噂です…。
北朝鮮の資金繰りがピンチ!?
北朝鮮の金正恩氏は、その太った体型とチーズへの愛、尽きることのない野心と残虐性で知られています…が、そんな指導者は、とにかくお金がかかるわけです。北朝鮮の懐事情に関して、正恩氏本人も動揺するような新たな話が入ってきました。
英「テレグラフ」紙の報道によれば、金正恩氏の重要な相続資金は、度重なるミサイル実験や見栄を張るための数々のプロジェクトにより尽きかけていると言います。
今回の話は、北朝鮮の政府高官とつながりのある、2つの中国の情報源が米ラジオ・フリー・アジアに語ったものです。
これによれば、金正恩氏は2011年に金正日総書記が亡くなって政権に就いて以来、正日氏から受け継いだ国家運営のため使われるはずの資産を、すさまじい勢いで浪費してきたと言っています。(次ページへつづく)
北朝鮮の核関連の支出による
影響が大きいという見方も…
情報筋によれば、北朝鮮が韓国の冬季オリンピックに土壇場で選手団を送り出す決断を下したのも、自国の低迷する経済を立て直すための計画の一環だと言います。
「金正恩氏の散財により、彼が父の金正日氏から相続した秘密資金は枯渇しかけています」と、関係者の一人は語っています。また…「朝鮮労働党の39号室(北朝鮮の外貨獲得機関)では、資金不足に関する心配の声が何度も上がっています」と関係者は加えて話してくれました。
写真:会話の内容は定かではありませんが、「お金に困っていて...」と言う内容もあるのかもしれませんね。Photograph/Getty Images
正恩氏にどのくらいの資金が残っているかについては、まだ分かっていません。ですが、韓国政府のアナリストは「北朝鮮の核関連の支出が11億〜32億ドルに上っている」と見積もっており、これはどんな健全な信託ファンドにとっても相当な額です。
実際、正恩氏の浪費は核実験だけに留まりません。
ほかにも、平壌の豪華な高層ビルや馬息嶺スキー場の建設などにも、多額の資金を費やしてきました。後者のスキー場について言えば、専門家からは「運営維持は不可能」という声が上がっており、児童労働の疑いさえ出ているほどです。
金正恩政権にとって、新たな混乱の原因となることに違いないでしょう。