数年前の出来事です。私は3歳の息子を育てる専業主婦のマイです。
私の旦那はいつも人をおとしめるような「小さな嘘」をつきます。けれどその嘘は旦那が周りと友好な人間関係を築くためのもの。ついた相手には信頼され評判は良かったのです。
ただ被害にあう私はたまったものではありません。
旦那の知り合いは全員、私のことを「何もしない役立たずの妻」だと思っています。
旦那の会社のBBQに参加したときは、身に覚えのないことで旦那の上司に説教された経験もあります。
義母は旦那の嘘に惑わされて私を叱責します。その様子を旦那はニヤニヤしながら眺めているだけ。最近は浮気相手に夢中のようで、もう私に対して愛情なんてないのでしょう。
一番いいのは旦那と離れることだとは分かっていても……私の両親はすでに他界し、頼れるきょうだいも親戚もいません。お金も勇気もないのです。私はずっと我慢して耐えていました。
◆浮気に暴言。やりたい放題の旦那に限界
旦那は浮気相手にお金を使っていて、生活費は最低限しかくれません。たったの月数万程度で暮らせるわけがありません。
さらに義母からくる憎悪のLINE、旦那の知り合いからの軽蔑のまなざし……。私は人の目が気になりすぎて、外に出ようとすると動悸が激しくなってしまいます。貯金ももう底を尽きそうです。
このままじゃ私が私でなくなってしまう、もう限界……。自分が壊れてしまいそうでした。
私にはもう愛情なんてないはずなのに、旦那は離婚をしてくれません。きっと家政婦として都合がいい、子どもと離れるのは世間体が悪いと思って手放さないのでしょう。
旦那に罵倒されるのは日常茶飯事で、私はだんだんと物事を考えるのもおっくうになってきていました。でも「子どもを守りたい」その思いだけが私を突き動かしたのです。
私は旦那の「浮気」や「暴言」の証拠を残すことにしました。
◆子どもと共に笑顔で生きるために
たとえ暴言を吐かれても、私はいつも恐怖でおとなしく引き下がっていたのです。でももし私が食い下がったら、きっと旦那は感情のままに暴力をふるってくる……。
ある日お金のことで言い争いになると、やはり旦那はカッとなって手を出してきました。私はすぐさま子どもを連れて計画を実行。離婚の条件を記した手紙を残し、あらかじめ相談していた「配偶者暴力相談支援センター」に駆け込んだのです。
すぐに病院を受診し、診断書も取りました。
旦那の「小さな嘘」に気づかず結婚したことは私の間違いでした。自分のために平気で他人を追いつめることができる人もいるのだと分かりました。
私はもうあのつらく苦しかった生活に戻るつもりはありません。これからは子どもと笑顔で生きていこうと決意しています。