この春、新入園・入学した子どもたちのママがひそかに悩みがちなのが、お裁縫では? サブバッグやお道具入れ袋など、意外に“裁縫力”が求められることが! そこで、覚えているようで案外忘れてしまっているお裁縫の基本・並縫いをおさらいしておきましょう。
並縫い 数針ずつ縫うときれい
1. 右の親指と人さし指で針を持ち、中指で布の裏側から針を押さえる。左手で布を上下させるようにして4~5針分針ですくう。
2. 針を布から引き出し、糸を引く。布がつれないように注意して。
3. 途中で時々一針返しながら縫い進めると、縫った部分がより丈夫になる。
4. 1~3を繰り返して、必要な長さを縫い進める。糸がつれそうになったら、指先で軽くしごいて針目をならして。
縫い終わり 一針返すのがポイント
1. 縫い始めと同様に、一針右に戻って針を刺し、布をすくって表に出す。
2. 縫い目の際に針先を上にして針を置き、左の指で押さえる。玉結びと同様に糸を針に3~4回巻く。
3. 左手で糸を巻いた部分を押さえ、糸を手前に引いて巻きが緩まないように引き締める。
4. 左手はそのまま巻きを押さえ、針を抜いて糸を引く。
5. 縫い目の際(きわ)に玉止めができたところ。そのまま、針先を玉止めの際に入れる。
6. 表側の少し離れたところに針を出し、手前に軽く糸を引く(糸を切らないように注意)。
7. 引っ張られた玉止めが布の内側に隠れたら、針を出したところの際で糸を切る。
8. 並縫いの出来上がり。この方法なら縫い目がまっすぐ、しかも丈夫に仕上がる。
途中で糸が足りなくなったら…
新しい糸を足して、「はた結び」という結び目が小さくほどけにくい方法で結び、残りを縫います。
1. 前の糸の糸端を表に出し、新しい糸の糸端を交差させて添える。
2. 前の糸にからめるように、新しい糸をくるっと回す。
3. 新しい糸の輪の中に、前の糸を通す。
4. 前の糸を押さえながら、新しい糸を引いて結ぶ。上記「縫い終わり」の5、6の要領で結び目を裏側に隠す。
並縫いくらいできるわよ、と思っていた人も“時々一針返す”のは、やっていないことが多いのでは? この際、より丈夫に縫えるこの方法をリマスターして!
撮影=村尾香織 取材・文=坂本典子 撮影協力=クロバー、ユザワヤ