黒島結菜(25)がヒロイン・比嘉暢子を演じるNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』。
5月31日の放送回では、暢子が幼い頃に父親の仕事の都合で東京から沖縄に来た青柳和彦が登場。勤め先であるイタリアンレストランのオーナー・大城房子(原田美枝子)に命令され、「東洋新聞」で編集補助として働くことになった暢子。そこで記者として働く和彦と、偶然の再会を果たしたのだった。
そんな物語の主要人物でもある和彦の青年期を演じているのは、宮沢氷魚(28)。登場するやいなや、Twitterでは《氷魚君の笑顔がキラキラ輝いてまぶしい?》《やっと、やっと、出てきた》といった声が相次いだ。
「キャスト発表当初から、宮沢さんに期待の声が上がっていました。これまでストーリー展開に批判も多かった本作ですが、暢子にとって関わりの深い和彦を演じる宮沢さんの登場で視聴者の反応も変化していくかもしれません」(テレビ誌ライター)
朝ドラで存在感を放つ宮沢が俳優デビューしたのは’17年。同年10月から放送された『コウノドリ』第2シリーズ(TBS系)では、研修医・赤西吾郎を演じ注目を集めた。
そんな宮沢の父は、元「THE BOOM」でシンガーソングライターの宮沢和史(56)。’17年10月、本誌に登場した宮沢は、芸能界で活動するにあたって父とのこんなエピソードを聞かせてくれた。
「赤西は、高名な産婦人科医の父と同じ医師の道に進みましたが、産科の専門医になるかどうか決めかねている。まるで自分の分身のようで。僕自身が日々、父に対して抱いている感情を素直に投影すればいいのかなあと思いました。父からは、『失敗するのは当たり前なんだから、堂々と、自信を持ってやれ!』と励まされて。うれしかったですね」
■切磋琢磨し合う“2世タレント”たち
そんな宮沢のように現在、芸能界では“2世”たちが相次いで頭角を現している。例えば、本木雅弘(56)の長男・UTA(25)は’18年にパリコレでモデルデビュー。現在もハイブランドのモデルとして国内外で活躍している。
樹木希林さん(享年75)が祖母でもあるUTAは’20年9月、本誌記者の直撃取材に希林さんの言葉が“進路の後押し”になったと語っていた。
「自分がモデルを始めようか迷ってるとき、おばあちゃんが声をかけてくれたんです。『いいかい、モデルってのは自分を客観的に見る仕事でもあるからね。新しい視点で勉強にもなるし、面白いんじゃないかい?』って。
また『人の作った洋服やモノを身につけ、それも輝かせなければならない。それを活かすも殺すもあなた次第』とも言ってくれました。そのおばあちゃんの一言が、心を決めた大きなアドバイスになりました」
他には、現在放送中のドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)に、「Mr.Children」のボーカル・桜井和寿(52)の長男・櫻井海音(21)が高校生キャストとして出演。さらに本作には、シンガーのUA(50)を母に持つ村上虹郎(25)も出演している。
「櫻井さんは『エール』、村上さんは『カムカムエヴリバディ』と直近の朝ドラにも出演し、俳優として活動の幅を広げています」(テレビ局関係者)
■村上&寛一郎、本誌が目撃した2人きりの語らい
一方で、村上は佐藤浩市(61)を父に持つ寛一郎(25)と親交が深いようだ。同じ境遇の者同士分かり合えることがあるのだろうか、本誌は昨年7月下旬、2人きりで都内の焼肉店で語らう姿を目撃している。
「家族愛が強い2人ですが、デビュー当初は“2世”と呼ばれることに抵抗があったといいます。寛一郎さんは過去のインタビューで『祖父や父の話を聞かれると“嫌”と感じる』と語っていました。
それだけに2人とも仕事を真摯に取り組み、俳優としての評価を着実に高めてきました。寛一郎さんと虹郎さんは’17年公開の映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の現場で親交を深めて以来、よくご飯に行っているそうです」(芸能プロ関係者)
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』では日本映画批評家大賞の新人男優賞を受賞し、’18年にも映画『菊とギロチン』でキネマ旬報ベスト・テン新人男優賞に輝いた寛一郎。
最近ではNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、源頼家の息子・公暁役としてキャスティングされている。本作には父・佐藤も“坂東の巨頭”こと上総広常役を熱演し、同一シーンはないものの親子で同じ作品に携わった。
’20年3月に本誌に登場した佐藤は、「役者になりたい」と言った寛一郎にこんな言葉をかけたと話してくれた。
「芸名に姓をつけたくない気持ちもわかる。だったら、将来自分が役者として何者かがわかったときには、つけろよ。お前が役者になるのに。反対する理由はない。だが、食えなかったら食えないで、しょうがないと思え」
デビュー時は“2世”として注目された彼ら。だが、現在はそれぞれに信念を抱いて、切磋琢磨し合っているようだ。