(写真:アフロ)
「7月におこなわれる大リーグのオールスターゲームのファン投票でもエンゼルス・大谷翔平選手(28)が初の第1位。特に6月の大谷選手は19日にホームラン王を独走する24号を放ち、15試合連続安打を記録するなど絶好調です」(在米スポーツライター)
大谷の快進撃の背景には“弟”の存在があった。大谷の愛犬、ゴールデンレトリバーのエースくん。17年7月に15歳8カ月(人間でたとえると115歳)で亡くなった。まもなく七回忌を迎えるタイミングだ。スポーツ紙記者は言う。
「エースくんが家に来たとき、当時小学1年生の大谷選手は『弟ができた!』と大喜びしたそうです。
たまに喧嘩もあって、ある日、大谷選手がちょっかいを出していたら、怒ったエースくんが右腕を噛んだというのです。その傷跡は、“仲良し兄弟の証”として今でも残っているようです」
また、大谷の日本ハム入団の契機となったのも、エースくんだ。
「日本ハムのゼネラルマネージャー(当時)・山田正雄さんが交渉のため大谷家を訪れた際、一家には緊張感が漂っていたといいます。
ですが、山田さんが犬にも会いたいとお願いし、エースくんと遊んだことで、雰囲気が和らぎました。『犬好きの人に悪い人はいない』と母・加代子さんも納得し、結果的に大谷選手は日本ハムに入りました」(前出・スポーツ紙記者)
■メジャー挑戦表明会見は、愛犬の誕生日当日に――
いつもエースと一緒に――。日本ハム入団で実家を離れた後も、大谷は弟への愛情を忘れなかった。
「大谷選手がエースと会えるのは正月の帰省時だけでした。16年の『紅白』では、『(帰省できず)犬に会えない』と悲しんでいました。そのため姉・結香さんから送ってもらったエースくんの写真を見ては試合前に元気をチャージしていました」(前出・スポーツ紙記者)
メジャーリーグ評論家の福島良一さんは、“兄弟”の運命を語る。
「日本ハムでの大谷選手の背番号は11番。奇しくもエースくんの誕生日も11月11日です。愛犬エースくんの想いを背負って、日々プレーに励んでいたのです」
ただ、大谷はエースくんの最期を見届けることはできなかった。
「エースくんが亡くなった約4カ月後、大谷選手はメジャー挑戦表明の会見で『去年は実家に帰れなくて最後の最後に(エースに)会えなかったのは残念でした』と唇をかんでいました。
この会見は、11月11日の11時に開かれたのです。誕生日のメジャー挑戦宣言は、亡きエースくんへの手向けだったのかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)
エースくんは今も心の中で生きているのか、米国での大谷は、エースくんの代わりを探すことなく、関係者の犬たちを可愛がっている。
「大谷選手は18年に手術した際、トレーナーやエンゼルスの仲間たちの愛犬と戯れるのが、癒しだったようです。復帰前には仲良しの選手が連れてきた愛犬2匹とともに食事にも行ったようです」(前出・在米スポーツライター)
なかでも大谷が溺愛するのは、“犬好き”の通訳・水原一平さんの愛犬たちだ。
「オフの日は一緒にペットショップに行くらしいです。大谷選手はやはりエースくんが忘れられず、大型犬を目で追っていたそうです。
水原さんは今年2月、大谷選手の背番号のユニフォームを着た愛犬3匹の画像をあげてました。大谷選手が水原家へ贈ったのでしょうか」(前出・在米スポーツライター)
過去に「なるべく家族と一緒に過ごして下さい」と水原さんを労ったこともある大谷。彼自身、“弟”ともっと一緒にいたかったのだろう。エースくんの7回忌のためにも、今日も大谷は剛腕を振るう。