背中に大きな蜘蛛があしらわれたカットソー、“ギャル風”のメタリックカラーのサンダル……。ドラマの撮影現場に向かう広末涼子(42)の私服はテイストも統一されておらず驚くほど個性的なもの。しかし、その堂々とした様子からは他人の意見は意に介さないという自信も伝わってきた。
本誌が’21年にそんな姿を目撃してから2年、女優・広末涼子はこれまでにない危機に直面している――。
「『週刊文春』が発売された当日、広末さんが出演していたキリンビール『本麒麟』のCM動画が公式サイトから削除されました。ほかのスポンサーも騒動の推移を見守っている状況です」(芸能関係者)
6月8日発売の『週刊文春』が報じたのは、広末とフレンチレストラン「sio」のオーナーシェフ・鳥羽周作氏(45)のホテル密会と不倫疑惑だった。
「広末さんには19歳長男・12歳次男・7歳長女の3人のお子さんがいます。いっぽう鳥羽氏にも妻子がいて、文春は“W不倫”と報じています。
この数年、広末さんは“3児のママでありながら、いつまでも透明感を失わない女優”として人気が高まっており、昨年にはベストマザー賞も受賞していました。そんな人気ママ女優の不倫報道は台湾や香港などの中国語圏でも大きく取り上げられているのです」(前出・芸能関係者)
騒動の拡大は避けられないと判断したのか、広末の所属事務所も公式サイトで早々にコメントを発表している。
《プライベートなことに関しては、本人に任せていますが、今回の報道を受けて本人に対して責任を持って行動するように厳重注意をしております。お騒がせして申し訳ございませんでした》
このコメントについて、ベテランの芸能記者はこう語る。
「不倫関係はともかく、さすがにホテルでの密会までは否定できなかったということでしょう。
最近の広末さんは連続テレビ小説『らんまん』(NHK)の主人公の母役で好評を博しました。“いいお母さん”というイメージが定着してきていましたが、かつてはその衝動的なふるまいから“プッツン女優”とも呼ばれていた時期があったのです。
リュック・ベッソン監督がプロデュースした映画『WASABI』のヒロインに抜擢されたときのことです。’01年5月に製作発表会見が行われた際、W主演のジャン・レノが話している最中に泣き出してしまいました。彼女の会見内容も支離滅裂だったため、“謎の号泣会見”と報じられました」
その直後には写真週刊誌により“奇行”も報じられた。
「’01年6月に自宅からタクシーで2時間半かけて千葉県の海沿いの町に向かったのです。しかし彼女はお金を所持しておらず、たまたま食堂にいた見ず知らずの夫婦に『お金を貸してください』と頼むことになりました。さらに食堂で大騒ぎした様子なども報じられています。
’03年にはモデルでデザイナーの岡沢高宏氏との結婚と妊娠を発表していますが、人気絶頂の女優の“デキ婚”に世間は驚かされました」
■仕事・夢・恋愛…すべてを追い求め
結婚後も奔放ぶりは止まらず、本誌は’05年に、広末と岡沢氏が路上で人目をはばからずにケンカをしている姿も目撃している。一方的に広末が怒っていたようで、岡沢氏は彼女をなだめるのに必死になっていた。
前出の芸能記者が続ける。
「デビューCMが即座に話題を集め、ファースト写真集がベストセラーになり、17歳で『NHK紅白歌合戦』に初出場、世界的映画監督のリュック・ベッソンに見いだされるなど、アイドル・歌手・女優として、瞬く間に芸能界を席巻しました。
それから現在まで第一線で活躍し続けてきたのですから、少なくとも仕事的には“挫折知らずの29年”だったのです。
また仕事で活躍するかたわら、名門・早稲田大学に入学したり、多くのイケメンたちと浮き名を流してきたりなど、“貪欲ぶり”も奔放ぶりとならんで広末さんの特徴といえるでしょう」
多角的な仕事に関してはもちろん所属事務所の戦略だったのだろうが、「人気も恋もすべて手中に」という姿勢は彼女自身の性でもあったに違いない。
広末は今年5月21日、バラエティ番組『まつもtoなかい』(フジテレビ系)にゲストとして出演している。16~17歳当時、ノートに《二莵を追うものだけが二莵を得る》と書いていたことを指摘されると、彼女はこう答えたのだ。
「そのころは三莵とか四莵くらい追いかけていた。仕事・夢・友達・恋愛……全部やっていいんじゃないかと思っていて……」
“自分のやりたいことに忠実であるべき”という信条は、10代のときから20年以上たった現在も変わらないようだ。彼女はニュースサイトのインタビューで、ポジティブでいる秘訣について問われて、こう回答している。
《自己肯定感ですかね。自分を好きでいること、自分を信じられることは、夢に向かって頑張る力になるだけでなく、人に優しくできたり、挫折したとき、落ち込んだとき、壁にぶち当たったときでも、乗り越えられる力になると思うんです》(「クランクイン!」’22年4月17日配信)
実は本誌が2年前に目撃した“蜘蛛ファッション”も、そうした彼女の性と深い関係があるのだという。心理カウンセラーの横山真香さんは次のように語る。
「爬虫類や蜘蛛など、一般的には“気持ち悪い”とされがちな生き物を好む人は個性が強く、自己顕示欲が強い人なのです。
特に蜘蛛は幸運のお守りとされることもあれば、悪魔の使いとされることもありスピリチュアル的には矛盾した存在です。広末さんも清純なイメージを持ちつつ、恋愛に対する強い衝動を秘めている可能性もあり、矛盾という意味では、蜘蛛に通ずるものもあるように思えます。
また蜘蛛というのは、バイタリティの強さの象徴でもあります。糸でからめとるという行為は、“手に入れたい”という気持ちの強さの表れともいえるからです」
■主演映画の高知県ロケが急きょ中止に!
思春期の次男をふくめて3人の子供の母であり、仕事でも絶好調だった広末。’10年に再婚した夫のキャンドル・ジュン氏ともけっして不仲だったわけではないようだ。昨年に出版した自著『ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち』(宝島社)では、夫についてこう語っている。
《私は今、人生の伴侶に恵まれ、「君は強いね」なんて言われなくなった。私のたったひとりの最高のパートナーは、私が“強くて弱い”ことを知っている》
そんな“最高のパートナー”がいるにもかかわらず、なぜ密会騒動を起こしてしまったのか? 夫婦問題研究家の岡野あつこさんによれば、
「42歳という年齢も関係あるのではないでしょうか。広末さんは最近のインタビューで『劣化したとか太ったとか、外見が変化することにいろいろ言われてしまうことがイヤだった』ということも語っていました。
一般的にも、とても多いケースなのですが、自分の魅力に自信をなくしかけているときに、女性としての魅力を認めてくれる人が現れたということだったのかもしれません。お相手のシェフは広末さんのファンだったそうですが、彼女の自己肯定感を強めてくれるような存在だったのでしょう」
家庭に仕事、さらに恋愛……、あらゆるものに手を伸ばし続けた結果、逆風にさらされている広末。
「未発表だった主演映画の撮影も急きょ中止になってしまったと聞いています。漫画が原作で高知県を舞台にした作品だそうで、高知県出身の彼女が主演することになったのです。近日中にクランクインする予定でしたが、不倫疑惑が報じられた直後に、広末さんが降板することになり、製作サイドや共演者たちは衝撃を受けています。
今後は代役を立てて、撮影スケジュールを組み直すそうです」(映画関係者)
初めての挫折により、女優・広末涼子は“手に入れ続ける”蜘蛛的な生き方を見直すことになるのか。