「AKB48時代、17歳で一人暮らしをしたことをきっかけに料理を始めました。現場のお弁当を持って帰って家で食べる生活が続いているうちに体調を崩してしまって、そこから“自分で作ろう!”と思いました。初めて作ったのはハンバーグでしたが、生焼けになってしまいました(笑)」
初めての料理の“苦い思い出”を明かしてくれたのは、高橋みなみ(30)だ。「生焼けのハンバーグ」から10年以上の自炊経験値を積み上げて、このたび初のレシピ本『たかみなの毎日食べたくなる そこそこごはん』(光文社)を6月3日に発売した。
「なるべく工程数の少ない、簡単に作れるご飯のレシピがいっぱい詰まっている本があったらうれしいな、という思いで作りました。毎日、料理をすることにちょっと疲れてしまった方や、料理を始めてみたいけど何から始めていいかわからないという方に手に取っていただけたらうれしいです」
'19年5月1日に入籍。1年も経たないうちにコロナ禍に直面した。自粛生活によって自炊をする回数が増えたことで、料理を“義務”のように感じてしまう時期もあったという。
「それまで私も夫もお互い仕事があるので、“おうちご飯”をする機会は毎日ではなかったのですが、コロナの影響により、夫が早く帰ってくるようになってきて。夫はあまり料理をする人ではないので、そうなると『私が作らなきゃ!毎日!』と(笑)。毎日料理をされている方ってたくさんいらっしゃると思うのですが、改めてみなさん本当にすごいと思うようになりました」
そんななかで上手に息抜きをする大切さに気づき、「そこそこでいいのでは」と考えるようになった。
「これまでは2、3日に1回のペースで作っていたから、小鉢も一つ一つ丁寧に作っていたんです。でも毎日になると『そんなこと言っていられない!』と思うようになりました(笑)」
理想は「定食屋さんのご飯」。メイン一品と小鉢三品からなる“一汁四菜”をそろえるようにしているという。ただ、カレーや肉じゃがは大量につくって“味変”させたり、冷凍食品やスーパーのお惣菜に頼ったりと、手間や時間をかけずに彩りよく品数を揃えるなど、レシピ本には工夫が詰まっている。
■夫婦円満の秘訣は「一緒にご飯を食べること」
今年、結婚3年目を迎えた。コロナ禍によって、結婚式や新婚旅行は延期したままだが、夫の存在はいっそう心強く感じたという。
「家にいなきゃいけないときに一緒にいる人がいるって、とてもありがたいなと思いました。こういう状況だと心も疲れてしまいますが、帰ってきたときの『おかえり』や出かける前の『いってらっしゃい』などの言葉一つがあるだけ気分が全然違いました」
高橋によると夫は“穏和なタイプ”。「私がわーっとしゃべると、ちゃんと跳ね返してくれる人。わりと何でも聞いてくれるし、何でも話してくれる人です」と安心感をのぞかせていた。
最後に“夫婦円満の秘訣”について聞くと。
「一緒にご飯を食べる時間は大切だと思いました。その時間が今、すごく心地いいです。テレビを見ながらご飯を食べて、『今日こうだったよ』『そうなんだ』っていう話をするんです。
やっぱり同じものを食べるって、なんかいいですよね。夫も食べたいものが食事に反映されていると、あまり言葉には出さないですが、喜んでいる顔を見せてくれます。食後に2人でソファに座ってアイスを食べたりして。ご飯を一緒に食べる時間が増えたことでより仲良くなりました」