(写真:6月末、誕生日に家族で買い物に出かけた伊藤)
「スクリーンで芝居が出来ること、カメラの前に立てる事に感謝しかありません。観てくださる方々に何かしら受け取って頂けるような素敵な映画に必ずなります。どうか、劇場で見て頂きたいと思います」
こうコメントしたのは俳優の伊藤健太郎(24)。11月29日、伊藤の主演映画『冬薔薇』が公開されると発表されたのだ。
各メディアによると、同作の監督は吉永小百合(76)を主演に迎えた東映創立60周年記念映画『北のカナリアたち』などで高い評価を得ている阪本順治氏(63)。伊藤に当て書きして自ら脚本を作り上げた阪本監督は、「俳優とは、自身の中に他者の居場所をさがす仕事だ。不遜な云い方だが、そのお手伝いができるとしたら、光栄だと想った。それは、彼のことを気に入ったからだ。それ以外、なにもない」と述べたという。
昨年10月にひき逃げ事故を起こし逮捕された伊藤。今年3月に不起訴処分となり、5月、『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)でテレビ復帰。6月にはファンクラブを開設して7月には写真展を開催と“完全復帰”に向け着々と準備を進めてきた。
「公式ファンクラブにはすでに、かなりの数のファンが入会しているそうです。そして写真展には連日、入場待ちの列が。会場で販売していたグッズも飛ぶように売れるほどの盛況ぶりで、人気はまったく衰えていない様子だったそうです」(舞台関係者)
10月には主演舞台『SOULFUL SOUL』が上演され、年末にかけていくつかのファッション関係の仕事が予定されている。
「ですが、伊藤さんが復帰した『新・情報7daysニュースキャスター』では、彼の話しぶりから『他人事のよう』と非難の声も。いまだに『復帰が早すぎる』といった声も後を絶ちません」(前出・舞台関係者)
■時代劇の大物俳優も太鼓判「芸能界の大谷翔平」
そんな伊藤を映画の主演に据えることは、リスキーなことにも思える。しかし前述のように、阪本監督は「彼のことを気に入ったから」との理由で着手することにしたようだ。
「伊藤さんに手を差し伸べたのは、阪本監督だけではありません。実は事故前に決まっていた主演映画の計画も再び動きだすことになったそうです。同作は“大物監督”が手がけます」(映画関係者)
伊藤に差し出された、大物監督2人からの“救いの手”。そして、もうひとり伊藤の救済を図ろうとする大物がいる。それは俳優の林与一(79)。かつて数々の映画で故・美空ひばりさん(享年52)の相手役を務めた時代劇界の大スターだ。
「林さんは、伊藤さんが次世代の時代劇スターになると考えているそうです。写真展には開催初日に訪れ、マネージャーを通じて伊藤さんに『時代劇の立ち回りや踊り、三味線を勉強したほうがいい』と伝えたといいます。林さんは『先生も全部僕が紹介するから!』というほど熱心だったそうです」(前出・舞台関係者)
今年8月、本誌は林に直撃している。一度も共演したことのない2人だが、実は林が伊藤に入れ込むには理由があったのだ。
「4年くらい前に膀胱がんを患って、手術もした。それから後継者にできる若い世代の人たちをずっと見てきたんだ」
「僕は『アシガール』(’17年・NHK)で彼が若殿を演じる姿を見たとき、すごい俳優だなと直感したんだ」
さらに「石原裕次郎みたいな後世に残る俳優だと思っているし、今でいうと、彼の才能は“芸能界の大谷翔平”かな」と太鼓判。そして、「これからは彼がどれだけ一念発起して勉強ができるかどうか、それにかかっていると思う。でも彼はそれができる人だよ」と話していた。
窮地を救うべく、3人の大物から手をさしのべられた伊藤。その強力サポートは、俳優人生の追い風となるだろうか?