9月23日、ロックバンド「Hysteric Blue(ヒステリック・ブルー)」の元メンバー・二階堂直樹容疑者(41)が強制わいせつ致傷容疑で逮捕された。
各メディアによると二階堂容疑者は7月6日に埼玉県朝霞市の路上で、帰宅途中の20代女性を背後から口を塞いで押し倒したとのこと。女性は二階堂容疑者と一緒に転倒し、右腕を負傷。その際に女性が大声を上げたため、二階堂容疑者は逃走したという。
調べによると、当時の二階堂容疑者は酒に酔った状態。複数のコンビニエンスストアに立ち寄りながら、目当ての女性を探していたという。
「二階堂容疑者は、Hysteric Blueで98年にメジャーデビュー。翌年には紅白歌合戦にも出場しました。バンドは03年に、メンバー各々の充電期間を設けるため活動休止に。ですが04年3月、二階堂さん(当時は赤松)は強制わいせつの容疑で逮捕されました。
バンドは二階堂さんの逮捕をもって解散。さらに05年には余罪が明らかになり、未成年を含む計9名の女性に対する強姦及び強制わいせつで起訴。06年に懲役12年を言い渡されましたが、裁量により16年に出所しました」(社会部記者)
ネットでは《またか…》《せっかく出所したのに》と、落胆の声が相次いでいる。
二階堂容疑者は服役中の16年、月刊「創」に「罪と償いを考える」と題した手記を寄せていた。
そこでは「大きな罪を犯したのだという自覚を持ち、一生それを背負って生き続けなければならない」と自省。
また「服役を終え自由を手にした後こそが真の償いの始まりである」とし、「私自身が再犯に至らないことを大前提として、その上でなお、新たな犯罪を防ぐことができないだろうか」とも綴られていた。
服役中は、グループワークを中心とした「性犯罪再犯防止指導」も受講していた二階堂容疑者。もともと人に心を開くことができず、ストレスをため込んでいたという。だが二階堂容疑者は、指導を通じて人間関係の築き方や人の痛みを知ることを学んだと明かしていた。
しかし、出所からわずか4年で同じ過ちを繰り返してしまったーー。
「性犯罪は、再犯率が高い犯罪です。“やめたいのにやめられない”という、性依存の問題を抱えているケースも少なくありません。
指導は再犯リスクや性犯罪につながる問題性に応じて、9カ月、7カ月、4カ月と受講期間を設けています。ですが今年3月に法務省は、『強制わいせつ・迷惑行為防止条例違反事犯者において、指導効果について統計的な裏付けは得られなかった』と報告。今後の課題とされています。
確かに刑務所では誘惑がなく、プログラムに集中できます。しかし社会復帰した後こそ、再犯防止の継続的な専門治療が必要でしょう。また性犯罪の再犯防止策としてGPS端末装着の義務付けが検討されていますが、導入にあたっては慎重な議論が求められています」(前出・社会部記者)