ホームセンターやペットショップでも見かけることの多い「猫草」。ねこ草とは、どのような植物なのでしょうか。
今回は、猫草と呼ばれる植物についての説明と、猫が猫草を好んで食べる理由、さらに、猫に猫草を与えるときの注意点などを解説します。
そもそも猫草って?
飼い主さんの中には「猫草」という名前の植物があると思っている方もいるのではないでしょうか。しかし、実は「猫草」という名前の植物はなく、イネ科の若い草をまとめて「猫草」と呼んでいるのです。
イネ科の植物である、エン麦や小麦、大麦、燕麦(オーツ・カラスムギ)、レモングラスなどのほか、雑草のエノコログサや、メヒシバも「猫草」と呼ばれているようです。
猫が猫草を食べる理由とは
猫が猫草を食べる理由は明らかになっていません。そのため、ここでは3つの仮説をご紹介します。
仮説1:毛玉を吐くために食べる
猫は毛づくろいをするときに、自分の毛を飲み込んでしまいます。胃を刺激して飲み込んだ毛を吐き出すために、猫草を食べるという説があります。
仮説2:便秘予防のために食べる
猫草に含まれる食物繊維によって、毛玉を排泄しやすくするために猫草を食べるという説です。
仮説3:単に好きで食べている
ただ単に、猫草の食感が好きで食べているという説もあります。そのため、猫の中には猫草を食べない猫もいるようです。
猫草を与えるときの注意点
多くの猫が喜んで食べる猫草ですが、与える際は注意も必要です。
子猫に与えるのはNG
消化不良を起こし、下痢や嘔吐の症状が現れるおそれがあるので、1才未満の子猫には与えないでください。
若草だけを与える
猫草として、猫に与えられるのはイネ科の“若草”のみです。イネ科の植物は成長すると硬くなり、食べると内臓を傷つける心配があります。
また、路上に生息している草には、伝染病や除草剤、農薬の不安もあるので与えないようにしましょう。
1日に数本のみ与える
一度にたくさんの量を食べると、嘔吐を引き起こし、体調を崩してしまうことも。そのため、与える量は1日に数本程度にすることが大切です。
胃腸の調子が悪いときは与えない
胃腸が弱っている猫に猫草を与えると、胃に負担をかける心配があります。そのため、胃腸の調子が万全でないときは与えるのを控えてください。
猫草を与えた際に嘔吐した場合は、その後の猫の様子を注意深く観察しましょう。もし、短時間に何度も嘔吐が続くようなら、早急に動物病院を受診してください。
猫が喜ぶ猫草
猫草は、与えれば喜んで食べる猫が多いものの、猫の成長に必要不可欠なものではありません。そのため、嗜好品の1つとして与えてみることをおすすめします。ただし、与える際は猫の体調や量などに注意してくださいね。
猫草の育て方などもっと詳しい内容は、下記の記事も参考にしてみてくださいね!
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師監修】猫草|猫が喜ぶ与え方から注意点、種から育てる方法』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
文/しばたまみ
※写真はスマホアプリ「ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。