いまや世界的な観光地であり、女子の永遠の憧れ、京都。この街にお引越し(予定)のライターYが、ストリートから神社仏閣まで、初心者目線で見つけた気になるモノやスポット、イケてる人たちなどなど、フリースタイルでご紹介します。連載第7回目は散歩が楽しいストリート・夷川通。
京都移住を画策して数カ月。なかなか気に入った物件が見つからず、実は晴れて(?)アドレスホッパー生活(定住する家を持たずに移動しながら生活すること)に突入しております。気に入ったホテルに長めに滞在するのが今のスタイルなのですが、4月にステイしている夷川通がとてもいい感じ。京都御所の南を東西に走り、平安京の頃は冷泉小路と呼ばれていたという歴史あるストリート。
家具店が並ぶ通りとして知られていて、ひと昔前は結婚する女性の家族が花嫁道具の箪笥を買い、そのままリボンをかけて車で運搬、なんて風景もよく見られたのだとか。そして今、若い世代による個人店がどんどん進出してきていて、とにかくお散歩が楽しいのです。
先月、京都のクリエイティブな人たちが絶大な信頼を寄せる〈MAESTRO花緑事務所〉の初のショップがオープン。
夷川通の東、寺町通との交差点に近いエリアでひときわ存在感を放つ。通りに面したオープン席も。
一般的な生花店では見かけない種類のものもたくさんあって、1本300円ほどからとお手頃。左手奥にはカフェカウンターが。ネオンサインはp(ine)、b(amboo)、p(lum)で「松竹梅」。
花を愛でつつ、蘭のフレーバー!のオーキッドソフトクリーム(600円)を。コーヒーは紫竹の〈oeufcoffee〉の豆を使っているそう。
テイクアウトはコーンで。外にはテイクアウト専用の窓口もあり。
観葉植物も大物、小物が。オレンジの花瓶はオランダの〈Dutz〉のもので1,800円。
アートが飾られたコーナー。〈MAESTRO花緑事務所〉は〈大丸京都店〉から比叡山の寺院まで、数々のアレンジメントを手がけています。
シックなラッピング。「ラックス」というスプレータイプのラナンキュラス(400円)を購入しました。観光で滞在中、ホテルの部屋に飾るのもいいですよね。
ソフトクリームの看板が目印。
ほかにも、ふらっと立ち寄れる、イケてるショップがいろいろあります。
京都出身のオーナーが営む〈Kurasu〉はシドニーで創業し、その後日本で路面店を開いたコーヒー店。〈Kurasu Ebisugawa〉は昨年オープン。京都駅の近くにもお店がある。
カフェ兼ショールームには、オリジナルのドリップパックに加え、美濃焼のORIGAMIドリッパーや、日本での総代理店をつとめる米〈FELLOW〉のケトルなど、国内外からセレクトされたツールがずらりと。お店の味を家で再現できるんです。
(飲みかけですが)ハンドドリップコーヒーは500円から、豆は伏見のロースタリーで自家焙煎。浅煎りのフルーティなテイストが人気です。ラテ(600円〜)は、空気の力を使って抽出するコーヒーメーカー〈AeroPress〉(5,500円)を使用。
そしてカップもかわいい♡ 宇治の炭山で作陶する陶芸家、山本壮平氏の清水焼のカップ(3,300円〜)に淹れてくれるのです。
台湾のイラスト・デザインブランドWHOSMiNGとコラボ。ドリップパック250円、バッグ1,900円。
さすがは家具のストリート。こんなクラシックな机専門店が元気に営業している傍らー。
フランスやイギリスなどがメインのアンティーク店〈NOUS〉のようなお店も。シャンデリア(写真は1950年代のもの)から古いボタンまで。
私は特にカトラリーにひかれました。手前の真鍮のナイフやフォークはフランスの1930年代のもので、1,000円からとお手頃。リキュールグラス(990円)はアクセサリーの整理に使えそう。
町家を改装したガレットのお店〈NEUF〉は、行列もできる人気店。
ランチにはその時々のセットメニューが登場。こちらは定番のコンプレ(1,375円)。自家製ハムと卵、チーズ、トマト、アボカド、ジャガイモと盛りだくさん。この後ハンドドリップのコーヒーもいただきました。
京都の中心地にありながら、ローカル感たっぷりの夷川通。のんびりと地元気分を味わってみてください。
Hiroko Yabuki
エディター・ライター。通訳案内士のラインセンスを持ち、海外アーティストのインタビューや撮影コーディネーションも行う。
Photo&Text: Hiroko Yabuki