2月8日、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で「クロちゃん&リチカップルのその後に密着」が放送された。
コーナーのオープニングにFUJIWARA・藤本敏史(フジモン)が登場し、「年末、世間を騒がせた(クロちゃんの恋愛企画)『MONSTER LOVE』です。ラストのキスとか、みなさんまだ脳裏にこびりついてるんとちゃいますか?」とゲスト陣に投げかけた。
野性爆弾・くっきー!が「キスも絵面もそうやし、音もすごい残ってるんですよ」と応じると、松本人志は「ぺちゃぺちゃね」、フジモンも「くちゅくちゅね」と、クロちゃんとリチのベロチューの音をマネてみせた。
ここで話題にしていたのは、2022年12月21日放送の『MONSTER LOVE』最終回のクライマックスシーンのことだ。クロちゃんによるリチへの告白が成功し、2人は長い長いディープキスを繰り返す。さらにリチの唇を舐め回す生々しい音が――視聴者の脳裏に深く刻まれたベロチューの映像と音は、なかなか払拭できるものではない。
SNS上でも同様に、
《ガチで吐きそうになった》
《クロちゃんのキスシーン マジで悲鳴あげました》
《キスシーンで視聴者からこんな反感買うのってこの人だけじゃないか!?》
といった投稿が大量にあった。その悲鳴のような声は、BPO(放送倫理・番組向上機構)にも届いていた。
2022年12月、BPOに寄せられた意見が約1カ月ぶんで1349件あり、公式サイトには代表的なものが30件掲載されていた。固有名詞は削除されているが、そのなかに『MONSTER LOVE』についての意見と思しきものがあった。内容はざっと以下のようなものだ。
●夜10時からのバラエティー番組を子供と一緒に見ていたら、濃厚なキスシーンが流れてきた。ご丁寧にもキスの音までわかるように放送されたため、家庭内が凍りついた。深夜ならともかく、子供が起きているかもしれない時間帯での放送としてはいかがなものか
クロちゃんのベロチューによって家族団欒の時間がぶち壊しになったということだ。
また、『MONSTER LOVE』の企画そのものに対する否定的な意見も。
●女性の応募者が、男性タレントから好かれればアイドルデビューできるという企画。本人たちの自由意思とはいえ、不快感を覚えた。女性が好きでもない男性にアプローチしたり、体を触らせたりするのは気持ち悪く、時代錯誤だと感じた
BPOによると、「特定の番組や放送局に関するご意見は、当該放送局に送られます」とのこと。つまり、TBSは、BPOを経由して視聴者からのクレームを耳にしていたのだ。
「クロちゃん&リチカップルのその後に密着」では、クロちゃんが友人の前でリチとキスしたり、クロちゃんの部屋で、『MONSTER LOVE』のオンエアを観ながらキスしたり。何度もキスシーンを放送したのは、確信犯だろう。
たかがキス、されどキス。キスが倫理的に問題になるのは、クロちゃんがモンスターだから!?
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