ドラマ『大奥』に女性視聴者ゾクゾク 冨永愛、堀田真由、仲里依紗の"扇子で顎クイッ"に感じるNHKの本気
《いいの? NHK? エロすぎない?》
「今回、性的表現が多いことで、NHKが“攻めている”と評判になっていますが、スポンサーを気にする必要のないNHKだからこそ、放送できたのだと思います。また、ジェンダー平等や少子化問題といった、現代に通じる問題を“男女逆転”という設定にすることで、正面から描き切っています」
「将軍が好みの男性を物色し、快楽や優越感を得るだけのストーリーかと思っていたのですが、観てみると、権力を持つ将軍の苦悩や、刹那的な心のありようが丁寧に描かれていました。将軍から寵愛を受けようとする男性大奥は、現代のホストクラブの方々やアイドルの姿と重なりましたね」
「仲さんが登場するようになったとたん、ラブシーンが激しくなったのです。綱吉が『私の体に溺れるのが恐ろしいのじゃ』と、吐き捨てるように語るシーンにもゾクゾクしましたが、2月14日放送回の濡れ場は圧巻でした。汗だくでラブシーンを熱演したあと、慟哭するシーン。女優というより、女性としての限界ギリギリ、心の叫びを聞いてしまいました」
「仲さんも、2月14日放送回でこのシーンを演じたのですが、綱吉の威圧感がそのまま“Sキャラ”になっていて、右衛門佐(えもんのすけ 演・山本耕史)を扇子でぶつシーンは、SMプレイのようでした。
「1月10日の初回放送では、冒頭からHey! Say! JUMPの中島裕翔さん演じる旗本の息子と、幼馴染み(白石聖)とのキスシーンがありました。しかし、江戸時代は、結婚前の男女が一緒に歩く、ということはなかったと考えられています。愛情表現としてのキス(口吸い)は当時からありましたが、道の真ん中ではしないでしょうね。
「『大奥』のエロは豪華絢爛ですが、けっして“むき出し”ではありません。そこが、日常の制約や規則に疲れた女性視聴者が『大奥』に逃避したくなる理由でしょうね。
「再生バーを操作して、官能シーンばかり観て楽しむ方もいそうですね。今回の『大奥』は、NHKで初めてインティマシー・コーディネーター(専門知識をもとに、性的なシーンの撮影をサポートするスタッフ)が入ったことでも話題です。その分、仲さんも吹っ切って演じていますし、見えそうで見えないところも、逆に視聴者を興奮させているような気がします」(辛酸さん)