2022年2月14日に暴露系YouTubeを開始してから475日――。ついに逮捕のときが目前に迫った。
著名人ら3人に対し、常習的に脅迫したなどの疑いで逮捕状が出ている「ガーシー」こと東谷義和容疑者が、6月4日午前、滞在先のUAE(アラブ首長国連邦)から飛行機に乗り、成田空港に向かっていることがわかった。警視庁は帰国次第、逮捕する方針だ。
すべてを失ったどん底の状態から、ドバイに渡ってYouTuberとしての活動を開始。芸能界の闇を暴くダークヒーローとして、またたく間に登録者数100万人超えの人気YouTuberとなり、一度は参院議員にまで上り詰めたガーシー容疑者。そんな彼が2022年4月に、初めて週刊誌に登場したのが本誌『FLASH』だった。本誌はその後も、彼を追いかけ続けてきた。
2023年4月14日には、国際手配されたことが各メディアに報じられたが、ガーシー容疑者本人はそれほどあわてる様子もなく、本誌の取材に「半永久的に日本に戻らなくてもいいように、準備をしています」と語っていた。「ドバイで10年有効なビザを取得していて、パスポートをとめられてもビザは失効しないから、滞在できる。じゃあ10年も、日本は僕をずっと追っかけるんですか」と、余裕の態度を見せていた。
その余裕の背景には、現職の議員時代にパイプを築くことに成功した、UAE王族とのつながりがあった。
「ガーシーと王族を結びつけたキーマンが、かつて赤軍派高校生として活動し、現在はUAEで起業・移住コーディネーターとして活動している大谷行雄氏です。
大谷氏の尽力で、ガーシーはUAEオリンピック委員会委員長、国営銀行の理事など、多数の役職に就く、RAK政府の最重要人物のひとり、シェイク・サレム氏や、王族系大企業の副会長を務めるビジネスマン、シェイク・マジェット氏など、現地王族らと知己を得たのです」(記事を担当した本誌記者)
その大谷氏は当時、本誌の取材にこう語っていた。
「ガーシーと食事している様子を、シェイク・マジェット殿下がSNSに投稿したのですが、日本にいるガーシーのアンチが殿下に『その男には近づかないほうがいい』と“忠告”してきたのです。殿下は『彼とはもう友達だ。私は彼をサポートする』と返したと言ってましたよ。
実際、国会からの除名や日本警察からの国際手配に関して、王族のみなさんはまったく気にしていません。むしろ、『足かせがなくなり、動きやすくなってよかったじゃないか』と言っていました(笑)」
大谷氏の言葉どおりであれば、UAE当局が、ガーシー容疑者の身柄を日本に引き渡すとは思えず、少なくとも10年間は“籠城”を続けることができるということになる。ガーシー容疑者本人も、その算段だったと思われるが、実際はそうはならなかったようだ。
数時間後に帰国が迫っているガーシー容疑者。地獄から天国、天国から地獄と、ジェットコースターのような1年半を駆け抜けた男は、いま、空の上で何を思うだろうか――。
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