2023年の秋、悪臭を放つカメムシ類が、全国的に大量発生しているという。都内に住む本誌記者の自宅にも、突如、カメムシ(ツヤアオカメムシ)が出現した。
調べてみると、農林水産省は8月末に、「青森県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、千葉県、埼玉県、石川県、岐阜県、愛知県、島根県、山口県、高知県、大分県」の14県に「カメムシ注意報」を発令。その後、「秋田県、京都府、和歌山県、鳥取県、佐賀県、熊本県、鹿児島県」が追加され、現在、合計21県に注意報が出ているのだ。東京は含まれていなかったが……。
X(旧Twitter)で「カメムシ大量発生」で検索すると、多くの被害報告が寄せられている。
《今年カメムシ大量発生とは聞いてたけど、、、この量は聞いてない、、、》
《昨夜もカメムシ大量発生。そして朝になると集団自決。不気味すぎる》
《カメムシ大量発生に伴い、網戸に虫除けスプレーしまくったら、朝網戸の下が大変なことになってる。。。》
といった複数のポストが、写真や動画とともにあがっている。場所も街灯の下だったり、コンビニの入口付近、またはマンションのなかといった具合に、さまざまだ。
今回、注意報が発令されたのは、コメの品質を低下させる「クモヘリカメムシ」「イネカメムシ」などの「斑点米カメムシ類」に対して。これらは法律に基づく「有害動物」にも指定されている。専門家によれば、斑点米カメムシ類は春から夏にかけて繁殖を繰り返すため、初夏から気温の高い日が長く続いた2023年は、1年間の世代交代が増えたと見られている。
平たい体のカメムシは、わずか2mm程度のすき間からでも、室内に入ってくるという。注意報の出ていない地域でも、いつか出てくるかもしれないという心構えは、しておいたほうがよさそうだ。
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