4月15日、午前11時25分頃、岸田文雄首相が訪れていた和歌山県の雑賀崎漁港で爆発音がし、白い煙が上がった。首相は、衆院和歌山1区補欠選挙(23日投開票)の応援演説のため同漁港を訪れていた。
首相にけがはなく、聴衆にもけが人は出ていない。和歌山県警は、爆発物を投げたとみられる男を現場で取り押さえ、威力業務妨害容疑の現行犯で逮捕した。
報道された映像を見ると、容疑者は演説会場で銀色の筒状のものを岸田首相のもとに投げつけ、岸田首相がそれに気づいて後ろを振り向く様子が見て取れる。
爆発物を投げた容疑者に気づいた男性が、ヘッドロックして取り押さえる。容疑者の手には、もう1本の銀色の筒状のようなものが握られていた。もし2発めが爆発物で、取り押さえられていなければ、大きな被害が出ていた可能性もある。
朝日新聞によれば、容疑者を最初にとらえた男性は、漁協関係者と見られるという。Twitterでは、この男性を称賛する声とともに、もう1本の銀色の筒状のものを危険視する声があがった。
《取り押さえられる直前、更にもう1本パイプ爆弾?を持っていた模様。漁師風のおじさんが飛び掛かっていなかったら、大きな被害が出ていた可能性がある グッジョブ!おじさん!》
《犯人がまだ他のパイプ爆弾を手にしてるのに、すかさず取り押さえた漁港のおっちゃんカッコよすぎる》
《岸田総理を襲ったパイプ爆弾のテロリスト、おっちゃんが気づいて取り押さえてるのめちゃくちゃ勇気ある行動だよな》
一方で、投げられた1本めの銀色の筒状のものは、岸田首相のすぐ近くまで届いている。2022年7月、安倍晋三元首相銃撃事件から1年も経たないうちに再び起きた襲撃事件に、日本の治安を不安視する声もあがっている。
《また演説会場で事件…演説中に迂闊に近くに行けないね》
《また総理狙った攻撃って。日本ってそんなテロ行為が多い国やったっけ?》
《首相の演説会場で爆発物とかテロそのもんじゃん》
自民党の片山さつき参院議員は、自身のTwitterにこう書きこんだ。
《あれだけ警備強化してきて、何故発煙筒持った人物が首相に近寄れるのか、、。総理がご無事というのは本当に良かったですが、反省点をすぐ現場にフィードバックしないと!》
またも浮き彫りになった “要人警護の穴”。統一地方選・後半戦の投票まであと1週間。さらなる警備強化が求められる。
外部リンク