「ラーメンに鮎? って思いますよね。でも一度食べたらやみつきになります。塩をくぐらせた一夜干しの鮎の香りとカリッとした食感。スープは鮎の出汁の甘みが利いたあっさり味。細いちぢれ麺にからんでほんとに美味しい」
『金魚妻』(Netflix)、『ミステリと云う勿れ』『やんごとなき一族』(ともにフジテレビ系)と話題作に立て続けに出演し人気急上昇中。38歳で大ブレイクした美人女優の “やんごとなきキャリア” を振り返る。
■退屈な日常に不安を感じる日々
「女優の奈美悦子がここに来てるって!」
「ほんとに? じゃ、みんなで探しに行こう!」
「芸能界に興味はない?」
「今の仕事を30年続けられるんだろうか? 自分にしかできない仕事はなんだろうか? とにかくこのままではダメだと。その思いが積もり積もって頭の片隅にあったものが出てきたんです」
「あのときかなり失礼な断わり方をしたのに、私や家族のことを気遣ってくださって。私はいい人に声をかけてもらっていたんだっていう思いがずっとあったんです」
「『私が婿を取って松本家を残すから、あなたは好きなように生きなさい』って言ってくれたんです。私はお姉ちゃんの期待に応えるためにも東京へ行こうと決心しました。私が上京できたのは自分一人の力ではありません」
「コメディができる女優になりたいと思っていたので自分の芝居でまわりの人が笑ってくれるのは嬉しかったですね」
「たくさんオファーがきて映画やドラマ、CMなどに出演して……。そういうことを、自分もできるんじゃないかと勘違いしていたんです」
「毎日悩んでいました。自分のプライドを守るために、まわりの人たちには『私は主演とかやらなくていい』『私は売れるために女優をしているわけじゃない』と強がりを言っていて。自分にも嘘をついて、なんとか心を保っていたのかもしれません」
「歌詞が英語なので内容は理解できてないんです。それなのに、心が揺さぶられたり切なくなったりする。音楽の可能性にふれて、感動を覚えて、私の生活に欠かせないものになりました」
「私、このまま女優業を続けていけるのか心配なんです」
「僕もそうだったんだよ。でもね、10年続けてみなよ。10年たったら違う風景が見えてくるはずだから。10年の節目でやめようと思うなら、やめていいと思うよ」
「桔平さんの『10年頑張ってみろ』というアドバイスが大きかったですね。10年も待てないよって思うこともあったけど、続けてきてよかった。自信につながりました」
■初の主演ドラマは愛憎の復讐劇
「反響の大きさに驚いています。私が演じている深山美保子は野心家で性格も悪いので視聴者の皆さんに嫌われる役になるんだろうなと思っていたら、意外とムカつくけど笑っちゃうとか、嫌な感じがしないとか。愛されキャラになっちゃいましたね(笑)」
「自分が主演だなんて考えもしませんでした。だからオファーをいただいたときは喜びより驚きが先でしたね。黒澤Rさん原作のコミックを映像化した作品で人間の欲望、愛憎、憎悪が描かれています。私が演じた主人公の『密』は女性の武器を使って復讐を果たしていきます。皆さんに五感で楽しんでいただける作品に仕上がったと思います」
まつもとわかな
1984年2月25日生まれ 鳥取県出身 2007年『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)で女優デビュー。2020年にNHK大河ドラマ『麒麟がくる』、2022年に『やんごとなき一族』(フジテレビ系)など、出演作多数。7月7日から初の主演ドラマ『復讐の未亡人』(テレビ東京系)がスタートする
【鮎ラーメン 二子玉川本店】
住所/東京都世田谷区玉川3-15-12 玉川3丁目マンション102号
営業時間/11:30~14:00(季節のメニュー)、18:00~23:00(鮎ラーメン)、 ※スープがなくなり次第終了
定休日/不定休
写真・野澤亘伸
スタイリスト・Toriyama悦代(One8tokyo)
ヘアメイク・つばきち