10月23日、日本テレビは定例会見で、同局の報道番組『news zero』で月曜キャスターを務める嵐・櫻井翔の続投を発表した。
9月14日におこなわれた改編説明会で、櫻井の起用について「編成方針の変更はありませんが、今後も事務所と対話しながら対応を確認していきたい」との見解を示していた。
ところが、10月4日、東スポWEBが「来春卒業で内定」と報じ、 いよいよキャスター卒業が本決まりと見られたが、日テレは23日の会見で「そのような事実はない」と否定。2006年から17年以上にわたって務めてきた月曜キャスターを、櫻井が今後も継続することが明らかになった。
報道陣から、櫻井の出演によって、ジャニーズ問題の報じ方に影響が出ないのか疑問も出たが、同社の石澤顕社長は「ジャニーズ事務所自体がどんどん変化しているなかで、ちょっと前の物差しですべてを語るというのはまた状況が変わっている」と述べた。
『news zero』継続が発表された翌24日、今度は年末に放送される恒例の大型番組『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト』でも櫻井が総合司会を務める方向だと東スポWEBが報じた。
「2001年にスタートしたこの番組は、数多くのトップアーティストを揃える冬の名物番組です。2009年から2022年まで、14年連続で櫻井さんが総合司会を務めてきました。
しかし、今年は故・ジャニーズ喜多川氏の性加害問題が表面化し、旧ジャニーズ所属タレントのCM起用などに難色を示すスポンサーも出てきたため、その座が危ぶまれていました。
今回は、ライバル的存在のボーイズグループを出演させつつ、旧ジャニーズ事務所タレントも出演させるようです」(スポーツ紙記者)
櫻井の司会継続に、X(旧Twitter)では、
《なんだこれ? ばかばかしい結局何も変わらない テレビは旧ジャニーズと共に終わりだわ》
《実質的にはまだ変化してないけど…誰に忖度してるのかな?》
《これ#日テレじわじわ首絞めるよ。視聴者を馬鹿にしない方が良い。》
などと、日テレを批判するコメントが多く書き込まれた。
「9月7日、10月2日と2度の会見を経ても旧ジャニーズ事務所への逆風が吹きやまなかったことで、日テレは、定例会見などでは旧ジャニーズ所属タレント勢の起用には慎重な発言をしてきました。
しかし、17日にジャニーズ事務所が SMILE-UP. に社名変更したことで、潮目が変わりつつあると判断し、櫻井さんの起用についても明言したようです。
実は、日テレが気にしているのは、旧ジャニーズ事務所というより、櫻井翔の父親です。かつて櫻井翔の父親は総務省トップの事務次官として、テレビをはじめとする電波・通信業を統括していました。
総務省はもちろん、テレビ業界にはいまも櫻井氏の息のかかった関係者が多いのは間違いありませんから、当然、慎重に配慮を続けているのです。
櫻井さんのブランドを傷つけることは局にとって大きなリスクですからね、それで、櫻井さんが出演していない曜日にジャニーズ問題を扱ったりしてきたわけです」(前出・スポーツ紙記者)
23日の会見で、石澤社長は、旧ジャニーズ事務所が SMILE-UP. に社名変更した日に同社を訪問し、今後の具体的な取り組みについて確認したと自ら明らかにした。
Xには、
《日テレがわざわざスマイルアップに出向いて今後のタレントの起用のお伺いたてたとか出てたけど、すごいよね 不祥事起こした方が取引先に出向くんじゃなくて、わざわざスマイルアップ詣でするんだもの 旧ジャニーズとテレビ局の「忖度」関係はなんにも変わんないわ》
との意見もあった。やはり、旧態依然とした状況はなかなか変わらないようだ。
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