「両親ともに検察官で、そもそも芸能界入りに大反対でした。グラビアのことは黙っていたんですが、父の部下の方たちが『娘さんのファンなんです』と話したらしく、父に『何やってるんだ!』と怒られて強制終了。私の芸能生活は終わりました。
「義父が長期入院することになり、主人が家業の佃煮屋を継ぐことを決めたんです。当時、店は億単位の借金を抱えていて、倒産寸前。私も店頭に立って働くことにしました」
「卸業に加えて、はかり売りの小売店を始めました。ちょうどそのころ、築地の観光地化が進み、国内外からお客さんが集まるようになった。おかげで、商売は少しずつ上向きになっていきました」
「春節にいらした中国の方は、例年の10%もいないくらい。そして2月中旬からは、日本の方も外に出なくなった。観光バスやはとバスが、まったく来なくなりました。『築地は観光客の方で成り立っていたんだ』と、つくづく思いました。
「嬉しいのは、特撮時代の仲間やファンの方々が、SNSで通販の情報を拡散してくれること。応援してくれる人たちの声が、私の力になっています。いまはみんなで頑張って、素敵な日本を取り戻すとき。アフターコロナに、築地で会いましょう!」
まきのみちこ
1964年10月3日生まれ 埼玉県出身 1984年、『超電子バイオマン』で女優デビュー。25歳で結婚。現在、佃煮屋「諏訪商店」の女将のほか、女優業も再開している。最新情報は、公式ツイッター(@MICO2617)、公式ブログ「築地ピンク女将日記」にて
写真・本人提供
(週刊FLASH 2020年5月12・19日号)