9月30日、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の最終話が放送された。オンエア後には毎日、SNSでストーリーへのツッコミが続出する異色の作品だったが、最終回を迎えてもこのパターンは変わらなかった。
生まれ故郷である沖縄のやんばるに、東京から家族で移住したヒロイン・暢子(黒島結菜)。沖縄料理店「やんばるちむどんどん」を開店し、初日は大盛況となるが、そんななか歌子(上白石萌歌)が熱を出して倒れてしまう。
高熱の下がらない歌子の無事を祈り、暢子たちが海に向かって「お父ちゃん!」「歌子を助けてちょうだーい!」と叫ぶと、昔に亡くなった父・賢三(大森南朋)の声が聞こえ、その後、歌子は奇跡的に意識を取り戻す。
最後は、時が一気に進んで「202×」に。歳をとった主要人物たちが「やんばるちむどんどん」に集合している様子が描かれ、ナレーションでそれぞれの “その後” が紹介される、という展開だ。
だが、肝心の歌子の病名は最後まで不明のまま。歌子が倒れる必然性もよくわからず、伏線が回収されることはなかった。SNSでは、最終回にもかかわらず、視聴者からの “ブチ切れ” コメントが殺到した。
《まさか、海に向かって「お父さん」って叫ぶだけで医者も匙を投げた病気が治るとは。スゴい力技だ。結局、歌子があのタイミングで倒れた意味も良く分からないままお開きとなりました》
《ちむどんどん最終回 ぜんぜんぜんぜんぜんぜん感動できなかった。歌子なんの病気だったんだよ》
《借金にしろ、歌子の病気にしろ何事も無かったように解消。一貫してご都合主義貫き通したな》
「これまで、都合がよすぎるストーリー展開で何度も炎上してきた『ちむどん』ですが、最終回でもやってくれました。話題になっていた、比嘉家借金問題の “ナレ(ーション)飛ばし” の再来だと、SNSでは怒り心頭の視聴者が多く見られます。
というのも、これまでも比嘉家の借金問題の扱われ方が雑すぎたからです。
放送当初、暢子が小学生の頃に賢三が急死。一家は自宅を建てるために借りた多額の借金を返そうと、ギリギリの生活を送ることに……という展開でしたが、次の放送回では7年たって借金問題は消えたかのように描かれ、視聴者は大混乱に陥りました。
9月19日の放送回でやっと借金の話が出てくるんですが、『お母ちゃんが、ニーニーの仕送りのおかげで、家の借金は全部返し終わったと言っていました』という、まさかの暢子のナレーションのみ。あまりに雑なまとめ方に、納得いかない視聴者が続出したんです。
歌子の病気も、この程度の描かれ方では、最終回を盛り上げるために雑に入れられた要素にしか見えません」(エンタメライター)
放送開始から終盤まで、多くの人をやきもきさせた『ちむどんどん』。最終回まで炎上とは、らしい終わり方ともいえるが……。
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